世界大会を振り返って

吉丸さん、富永EFL Championおめでとうございます!

こんにちは。UTDS1年の富永です。
世界大会の報告を簡単にしたいと思います。
今回僕は2年の吉丸さんとTokyoBで出場、予選で12点を獲得し、EFL部門で3位ブレーク、優勝することができました。
予選9ラウンドの順位は3位→2位→2位→1位→4位→4位→2位→3位→3位で1日目に5点、2日目に3点、3日目に4点獲得しました。

このチームでは今まで香港ディベートオープンとJapan BPで組んで出場しており、結果は前者がブレークしてQarter-Finalist、後者がメインブレークをギリギリで逃してRookie-Finalistでした。いずれも目標までもう一歩という所でしたが、本郷で行われている上級生練習会でも手ごたえがあるラウンドができていたので、世界大会に臨むにあたって大きな不安はありませんでした。

12月24日に出発、25日に着き、レジを済ませたり会場の寮に入ったりオープニングセレモニーがあったりで数日がたち、予選ラウンドは29~31日の3日間に1日3ラウンドずつありました。

国内大会と同様に、2ラウンド目以降はパワーペアリングで得点が同じチームとの対戦になりますが、1ラウンド目は強いチームも弱いチームもごちゃ混ぜのラウンドで中国、ウガンダ、オーストラリアのチームとあたり、2位とはジャッジいわく”very close”ながら3位でのスタートとなりました。

2ラウンド目はチェアのジャッジがろくにdecisionreasonを説明せず、予想外のチームに負けていましたが2位、3ラウンド目は一転して非常にいいジャッジに当たりまた2位で1日目は5点と順調に終えました。

2日目の朝のラウンド4はOGになり、分らないmotionが出たら困るな、と思いつつ経済系のmotionが出てしまいましたが、落ち着いて分析を出して1位になりました。どうやらチェアは最初別のチームを1位にしていたようですが、パネルがディスカッションで押し上げてくれたようです。ラウンド後に分ったのですが、そのパネルのジャッジは次のマニラでの世界大会のChief Adjudicatorでした。

4ラウンド終えて8点、平均して2点とまさかのメインブレークも可能なペースでポイントを積み重ね、この流れが続けばいいと思った矢先、ラウンド5では周りの3チームが初めて全てネイティブの部屋に入りました。このラウンドはそれまでと比べ一気にレベルが上がり、オープニングでほとんど大事な議論が取られてextensionが取られず、初めて4位になりました。後で確認したところ、このラウンドで対戦した3チームのうち2チームはメインブレークしており、やはり自分が入った中で圧倒的にレベルが高いラウンドでした。

2日目最後のラウンド6もラウンド5ほどではないもののレベルの高いラウンドで、4位になりました。2日終わって8点、最終日は3ラウンドともクローズでしたが、最後のラウンド9でフィリピンのアテネオや日本のICUとあたり、またレベルの高いラウンドでした。

3日目の夜、年をまたいでブレークナイトパーティーがありました。メインイベントは言うまでもなくブレークの発表で、ジャッジ、EFLESL、メインの順番にブレークが発表されて行きました。2日目くらいから日本からの参加者はブレークを期待してくださっていたので、発表の時はラウンド以上にプレッシャーを感じましたが、CAのローガンがEFLの3チーム目に、”from Japan, Tokyo B!”と言ってくれた時は心の底から安心しました。

1月1日は予選と決勝トーナメントの中日で休暇が設けられていて、午前中はサファリに出かけ午後はゆっくりして過ごしました。2日は朝からブレークラウンドが行われ、メインブレークの試合やESLの試合を見に行ってなるべく勘を鈍らせないようにしながら、午後のEFLセミファイナルに臨みました。日本人ディベーターがみんな応援に駆けつけてくださり、非常に心強かったです。何とか2位で通過し、最終日にはなぜかボツワナ軍の基地に移動し、大ホールでEFLESL、メインの順に決勝が行われました。

決勝はOpening Governmentを引いてしまいましたが、プレパの早い段階でアイデアが共有でき、チームでの2回のスピーチ中や、POIでの発言の時まで、自分たちでも不思議なくらい沢山オーディエンスから歓声と拍手を受けました。やはり良い分析が出せていたことに加えて、EFLの決勝で唯一アジアのチームだったことが原因でしょう(笑)

決勝の結果は全てクロージングセレモニーで発表され、優勝した時は本当にうれしかったです。またもや日本人ディべーターが祝福してくれました。
最高の舞台でのスピーチ
大歓声の中の吉丸さん
今回はEFLESL、メイン全て決勝でOGが勝った珍しい年でした。いずれにしても、結果が発表される前から日本人だけでなく多くのディベーターが勝利を予想してくれていたこと、そしてブレークを目標にやってきながら最終的に優勝までたどり着けたことが本当にうれしかったです。

そして、最後の夜はセレモニー後も現地のメディアのインタビューを受けたり決勝でジャッジに入っていた著名なディベーター(Tim Jefferyとか)に軽いリフレクをもらったり、寮に帰ってからも仲良くなった韓国のジャッジと話したり他の日本人参加者と遊んで終わりました。こうしてボツワナでの世界大会は幕を閉じ、1月4日に日本への長い帰路につきました。


世界大会を終えて、やはり国際大会に出るのは面白いと改めて実感しました。ボツワナにいる時は汚い寮生活があれほど嫌だったのに、日本に帰ってくるとまたすぐ海外に行きたくなるのはなんだか不思議です(笑)きっと国際大会の雰囲気はそれほど特別なものがあるのだと思います。正直に言って、日本のチームの実績を他の国の実績と比べてもわかるように、日本から参加する場合国際大会はアウェーに近い状況であることが多いと思います。アジアから飛び出して、世界大会のような舞台で戦うならなおさらです。ただ、それでも何度も出続けることで実力が伸びたり、海外のディベーターやジャッジに知り合いが増えたりして(これもやはり大事)勝てるようになっていくのではないかと思います。僕は今年、大学に入って初めて出た国際大会である香港で何とかブレークにこぎつけたり、世界トップクラスのディベーターが参加するシドニーミニやメルボルンミニに出場する中で、壁にぶつかりながらも少しずつ成長できたと思います。今後も日本で鍛えながらできる限り海外の大会に出続け、常にブレークを狙っていきたいと思います。特に世界大会では、次はESLでブレークを目指したいです。

最後に、チームとして2人で最高の結果を残すことができたパートナーの吉丸さんをはじめ、一緒にボツワナに遠征して楽しい時間を過ごさせてもらった井戸さん、ようかさんたちUTのディベーター5人と、特にブレークラウンドで心強いサポートを下さった日本からの参加者の皆さん、そして普段の練習でお世話になっているUTDSのみんなにこの場を借りて感謝したいと思います。

ではまた。

コメント

440 さんのコメント…
一緒に組んで、最高の結果を残せてよかった!忘れられない経験になったよ。ありがとう。