ディベートのすすめ感想 其の壱

こんにちは、2年のハナです。今回は2月16、17日にKDS主催で開かれたディベートのすすめLesson9(以下でぃべすす)の感想を書きたいと思います。

古田(左)、鍋島(中央)、李(右)の必殺参人衆




 関西最強のお二人、京都大学の古田さんと神戸大学の鍋島さんとでぃべすすに出ることになったのは、10月に京都大学で開かれた紅葉杯がきっかけでした。夏セミナーとESUJで鍋島さんのスピーチを聞き、神戸大学のブログ(鍋島さんは神戸大学の前ブログ担当でした)を読んでこの方は面白そうだなーと感じ、鍋島さんと組んでみたいと思っていました。だが、いざ紅葉杯になると私が誘ったところでまず関西から来てくださるのか、組んだとしもラウンドの練習はまず無理だろう、てかそれ以前にブレイク経験一回のこの私と組んでもらえるのか…などといろいろ考える中、紅葉杯ACで大忙しの鍋島さんになかなか話しかけることはできず1日目が過ぎました。確かGFが終わってからだと思いますが、たとえ断られても聞いてからの後悔だ!!と思い鍋島さんを誘いました(会長ありがとう)。意外とすんなりOKしてくれましたが、就活があるのでその時点では予定がわからないとのことでした。そして古田さんと一緒がいいとおっしゃったので、古田さんも誘うことに。私一人で誘うより「鍋島さんと出るんですけどーー」って言うのが100倍楽ですね、はい。古田さんも「鍋島がいいならおれも大丈夫なはずやで」と承諾してくださり、最終的にお二人の予定に問題がなかったのでこのチームになりました。

 なんでこんなどうでもいいチーム成立の話を書いてるのかといいますと、私にとって他大とのジョイントは初めてで、ジョイントは誘ったもん勝ち?と思ったからです。他大の男子で私が誘えそうな人ってあんまりいないし、誘えても私の実力が…というところで気後れしてしまい、相手の実力があるとなおさらです。(もちろん明言はされていませんが)お前なんでこの二人と組んでんの?みたいな視線は否めませんでした。私自身、この二人は私には過分だと思っていたので妥当な意見ですが、なんで私がこの二人と組んでるかって、そりゃ君たちが誘わなかったからでしょーとだんだん自己正当化をしはじめましたww 組みたければまず話しかけないとダメですね。あと、ジョイントって仲良くなってからするもんだと思っていましたが、組んでから仲良くなってもいいんじゃないかと思いました。せっかくディベートという共通性を持っていますしね。チーム名はいろいろ考えましたが、結局会長がつけてくれた「ハナの古鍋アイランド」ですwww これ本当に恥ずかしかったです。「ハナアイランド」と略されて古田さんの要素がなくなったり、古田さんと鍋島さんがベストスピーカ、セカンドベストスピーカプライズをもらうときいちいち無関係な私の名前が出たり… この名前のおかげでこばんざめの私の存在が少しながら示せましたが笑

 私のジョイントの感動はさておき、練習の話をします。練習と言っても、みんな試験期間だし、まずお二人は関西だし、スカイププレパ2回が全部でした。私はKDSと成蹊に1か月のブランクを破る練習を一人でしに行って、GWしかやっていませんが、意外と壊滅的ではなかったので、とりあえず安心しました。AsianWHIPは私が一番得意(だったはず)で、一番好きなロールです。でも、今までAsianWHIPを大会でやったことがなく、本気で集中的に練習したことはないので、結果的に今回の大会で前の二人が強いときやラウンドがごちゃったときの見せ方がうまくなかったです。そして前のスピーカにエンゲージしない、無駄に焦ったスピーチをするという悪い癖はやはり再発していました。予選ラウンドの音源聞きなおすと二人との落差がよりはっきりして本当に恥ずかしいです;;

 大会一日目、超絶絶賛遠いSFC。前日緊張して2時間ずっとベッドの上で起きたままでした。初めからギリギリつく予定だったのですが、(約6時間後に不在着信に気づきましたが)鍋島さんから電話が来ていて、「亀井さんと一緒に行っているから大丈夫です」という謎の根拠のメールだけ送ってさっそく心配をおかけすることに。とにかく無事間に合ってよかったです。関西から来てくださるのに私がレジ落ちすると思うと全く眠れなかったですね。1日目はお二人がブリリアンティーノスピーチでACの岡くん小野くんを感動させました。いやーブランクあってこれだけすごいスピーチができるとは。練習していないという私の言い訳が恥ずかしすぎて前述した自分のしぇいむスピーチに関しては反省以外の何も言えませんでした。当然のことですが、お二人とラウンドをやったのはこれが初めてです。この日になって見えてきたことがいろいろありました。古田さんのスピーチは本当に分かりやすくて、リーダから重要なマターをしっかり立て、ESUJベストスピーカも納得です。リプライも「これを理解してもらえば勝てる」という天才的な構成で、めっちゃイケメンでした。PMの時6枚くらい紙を使うこと、ズボンのポケットに4色ペンと蛍光ペンを入れてノートをカラフルできれいな字で書くこと(女子力w)、そしてリプライまで行くと紙が10枚以上になるという伝説のヘビーノートユーザです。また、結構有名ですが、なぜか「Mr.Speaker」というときだけ「r」の発音をしません。あとーこれはもう見ていただくしかないのですが、リプライのときリーダやるときの3倍くらい動き、その動きが非常に印象的でした。ディプティの鍋島さんはプレパのときいつも「鍋島のサードポイントは?」(これはいわりー「俺じゃあサード考えるわ」もですねww)と言って悩んでいるのですが笑、ディプティとして議論を深めるのがとてもうまく、英語が早いにも関わらずやはり分かりやすかったです。古田さんとは対照的に、どのロール(WHIP含む)・どのラウンドでも見開き2ページのノートで済ませ、ノートはただ黒の鉛筆だけで書くという、すごくエコな方です。あとスピーチ中の上下運動が有名ですね。そして天才ディベータであると同時に天才ピアニストであり、ピアノの練習も欠かせていないそうです。二人はユーモアも重視した人を引き付けるスピーチをしていて、もう感動の連続でした。


 2日目、昨日おそらく4勝しているので、ブレイクはしているだろうと安心して寝ることが出来ました。そしてブレイクアナウンスメント。一位ブレイク、ハナの古鍋アイランド!!!!!やったーーーー!!!二人はベストスピーカの可能性を期待していました。お二人の存在で、優勝が期待されていたものの、QFSFも予選ラウンドに比べるといいディベートができず、4-1でSFで終わってしまいました。うーん、二人の天才的なスピーチをGFでみんなに見てほしかったのになぁ。SFで負けたのは結局基礎的なことをしていなかったからです。自警団という言葉にとらわれすぎて本当に大事な正当防衛の話をモーションにつなげず、私が言い出したギャングが町を守るという話をしてしまったのです。本当にごめんなさい。いくら強くても基礎を守らないとき負けるんだな、と実感しました。GFまでは行きたかったです。今までブレイクで精いっぱいだった私が、一位ブレイクして、GFまで行くのを当然と思っていたのはなんだか不思議な感覚でした。お二人と組んでGFまでいけなかった悔しさはありますが、普段の大会に比べるとほとんど練習していないので、「練習したのにーーー」という悔しさは少なかったのも不思議な感じでした。まぁこの大会どのチームもそんな感じであると思いますが。とにかく、お二人いてこそではありますが、去年に続きUTとして優勝したい気持ちもあったので、本当に悔しかったです。何よりも、あれだけ上手い古田さん鍋島さんがGFに行ってほしかったです。GFさえ行ってれば…という考えが今でも頭から離れません。このお二人と優勝どころか、GFにも行けなかったなんて、今でも信じられないと同時にひたすら申し訳ないです。


そして三人一緒に。
 古田さんと鍋島さんのことは組んだ後の今、より尊敬しています。お二人の実力もそうですが、その過程には関東のUTDSという安楽な環境にいる私としては想像もつかない苦労があったでしょう。主な大会は関東で開かれます。古田さんは去年のICUTの期間中ずっとカプセルホテルで泊まったそうです。そうでなくても、夜行バスで来たコンディションで大会に出るのは正直つらいと思います。また、「関東の大会に出るのがほぼ唯一強い人と練習できる機会」とおっしゃっていました。二人は関西最強である分、裏返すと関西で手ごたえのある練習があまりできないのです。私はすでに私より強い後輩たちにも恵まれ、お忙しいなか指導してくださる先輩方がいらっしゃり、本郷練で超強い先輩に泣く泣くエンゲージする機会もあります。私の場合は他のサークルが土曜日にあり、いつも兼ね合いに迷っていますが、とにかく大会も出ようと思えば家でぐっすり寝て普段通り朝ごはん食べていくらでも出られます。そうでない環境で、今回お二人がベストスピーカ、セカンドベストスピーカ(同点だったらよかったのに笑)をとったのは、本当に心から嬉しかったです。このことに関しては、強さに関わらずすべての頑張っている関西ディベータに敬意を示したいです。そしてお二人は非常に謙虚です。スカイププレパしてたとき謙虚すぎて、危うくお二人が75スピーカ(私のことです、はい)だと信じるところでした。いやーこれだけ謙虚で向上心があることは何事においてもすばらしいことですね。SFで負けて終わったとき、私は負けたという事実が受け入れられなくて、悔しくて、情けなくて、申し訳なくてそのまま座ってガーーンとなっていたのですが、お二人はすぐさま立ち上がって相手のチームのところまで行って握手していました。ああ、これが本当のディベータのあるべき姿だと思いました。そのとき、個人的にはしぇいむスピーチしたときより恥ずかしかったです。また、組んだ当時はお二人とあまり話したこともない私だったので、会話に若干の心配をしていましたが、お二人のあふれるユーモアセンスで2日間お腹が痛いほど笑っていました。古田さん独特の口調で発せられる「つらい」「間違いない」「それだ」の3大口癖(この最小限の言葉でだいたい会話が続くという、言葉の経済性を追求した古田さん、さすが文学部ですw)とか、まぁ本番私以外はやらなかったのですが、内容のないスピーチを指す「カルピススピーチ」という鍋島さんの造語、お二人の辛辣なツッコミなどなど、きりがありません。お二人から見たUTの話も聞けて興味深かったです。お二人が賞品でもとをとって笑(ベストスピーカにはipodtouch、セカンドベストスピーカにはカメラ、SFチームにはタンブラー型のかわいい加湿器でした!)、楽しんでくださって嬉しかったです。そしてお二人といると周りが関西勢になるので、私もはたから見ると関西勢化していました笑
 
ベストスピーカーとセカンドベストスピーカー
 

 私は3月はおそらく大会に出られず、次は(うまくいけば)春Tです。今回あまり練習していないとはいえ、自分につきまとう課題は見つかり、お二人からスピーチのアドバイスもいただいたので、次に生かしたいと思っています。今回はお二人のおかげであるに尽きますが、秋T以降なんとかスピーカスコアも上がっており、こんな私でも少しずつは成長しているのだろうと信じています。ジャッジしてくれたささまり、それ以外でもコミやジャッジ、ディベータとして活躍したUTDSのみんな、応援してくださった先輩方、運営のKDSの皆さまお疲れ様でした。ありがとうございました。何よりもこんな私に一度も怒らず楽しくディベートをしてくださった古田さんと鍋島さん、スーパーディベータのお二人のおかげで新しく、すばらしい経験ができました。就活で心も体もお忙しいなか、いろいろと申し訳ないと思っていましたが、「いいリフレッシュになった」とおっしゃってくださりこの上なく幸いでした。次いつお会いできるかもわからないし、また一緒に練習したいと漠然と思っているだけですが、とにかくお二人の就活がうまくいくことを祈っています。ディベートを通じて素敵な方々に出会えるのはすばらしいことですね。残る試験とレポート3つに慄きながら、楽しかった分頑張ります。ここまで読んでくださりありがとうございました。
 
 

コメント

UTDS blog担当 さんの投稿…
今回はUTDSのマドンナことハナ先輩に感想をお願いしました!
先輩にはいつも練習会では気にかけていただいており、このブログに関しても度々ご助言をいただいておりまして、僕は頭が上がりません。
これからも不束者ですがよろしくお願いします。<(_ _)>