Wakaba Cup 2021 感想&報告
(一応)ブログ担当の澤崎です。預かっていた原稿の投稿をすっかり失念してしまい、7月上旬の大会の報告がこの時期になってしまいました……
今回は若葉杯の報告記事です。相変わらずオンライン開催となったため写真はありません。では、以下ご覧ください!
大会結果
[Best Team]
新鮮?栃木県産コバンザメ2匹(Emi Negita, joint)
[3rd Best Team]
わせ駒(Jo Watanabe, joint)
[5th Best Team]
チームおうち受講(Mana Miyawaki, Naoki Yamaguchi)
[6th Best Team]
UTDS𒀱(Yuichi Masaoka, Ozan Ishii)
[10th Best Team]
Miso Soup(Kento Hashimoto, Yoko Miyoshi)
[2nd Best Speaker]
Yuichi Masaoka
[4th Best Speaker]
Emi Negita
[5th Best Speaker]
Ozan Ishii
[9th Best Speaker]
Yoko Miyoshi
Jo Watanabe
Ryo Hashimoto
感想
今大会の感想はねぎたさんに書いていただきました。
---
こんにちは、UTDS1年の禰宜田絵美です(苗字はねぎたと読みます)課題や試験が忙しく、ブログを書くのが本当に遅くなってしまいましたが今回は7月4日に行われた若葉杯の感想を書かせていただきたいと思います。期間が空いてしまったので記憶が若干曖昧になってしまっているのですが、今後若葉杯に出る1年生が参考にできるようなブログになればいいなと思っております。
1. 出場するまで
若葉杯は1年生大会として初のジョイントOK(他の大学のディベーターと組むこと)が特徴の大会です。もともとは「テスト前だし出るのはやめておこうかな…」と後ろ向きになっていたのですが、参加受付締め切り当日の練習で意外と多くの1年生が出るとわかり私も出たくなってしまいました。そこから急遽パートナーを探して〆切1時間前に参加届けを提出したので、ギリギリで答えてくれたチームメイトには本当に感謝しています。あれ?でもこの人ジョイントで出てるぞ?と思った疑問に思った方もいらっしゃることでしょう。実は大会前日にパートナーが病気で急に出場することができなくなってしまい、私は急遽Individual Debaterとして出場することとなったのです。
2. 大会当日
オンライン大会のいいところは朝に弱い私でも絶対に大会に間に合うところです。おかげさまで30分前に起床し、無事Individual Debaterとしてレジをすることができました。ペアが誰か当日まで分からないという緊張を味わったオープニングセレモニー後、紆余曲折を経て関西学院大学のかたと組ませていただくことになりました。そのためチーム名は「新鮮?栃木県産コバンザメ2匹」となっていますが実は私は栃木とはあまり関係がありません(ちなみにもともとのチーム名は「UTDS焼きそばパン」でした。いつか日の目を浴びますように…!)コロナが落ち着いたらぜひ栃木に旅行に行きたいと思います。
Round 1 “THW legalize child labor in developing countries”
初回からUTDSのグループでしかもつい最近行われた成蹊ジョイントで組んだ友達と当たってしまいました。因縁の対決というやつです。私たちはGovernmentで、古典モーションなので負けられないなと思いつつ戦いました。プレパは初対面なのでめちゃくちゃ緊張しました、多分全然いいアイデア出せなかったと思いますし意思疎通もあんまりできませんでした。児童労働の悲惨な現状を法で規制して改善しようという方向でスピーチし勝利しましたが、After Planに説得力がないことと話し合い不足でチーム内で矛盾が起きていることなどをジャッジの方に指摘され結果的にかなり後悔の多い試合になってしまいました。
Round 2 “THW anonymize candidates running for political office by making them use digital avatars with no specific characteristic (i.e. no specific race, accent, gender, personal history etc.) in their campaign.
気を取り直して2試合目、またもやGovernmentでした。なんの特徴もないアバターと聞くと棒人間しか思い浮かばないのですが皆さんはどういうものを想像したでしょうか。前回の反省も踏まえてプレパの段階でかなりお互いに意見を出し合い、実りのある議論が出来たと思います。スタンスとしては今まで人種や性的少数者であることによって選挙に出るだけで妨害工作を受けたり攻撃をされたりしていた人が、特徴のないアバターにされることで選挙に出やすくなるということを押し出し勝利しました。しかしこのことについてはジャッジの方に、もっと差別のメカニズムとなぜ差別されている人への攻撃が発生するのかを説明しなければならないと指摘され、自分のスピーチの未熟さを実感しました。一方で、「オバマは黒人だという特徴を武器にして当選したのだから、人種的な特徴を消してはいけない」という論に対する、「オバマは核廃絶などの素晴らしい思想を持っていて、その点も評価されて大統領となったのでもしオバマが黒人でなかったとしても当選していただろう」という私の反論は評価していただけてとても嬉しかったです。
Round 3 “THW allow ex-criminals to serve as police officers”
対戦したのはまたもやUTDSのチームで、私たちは初めてOppositionでした。エリザベス杯では負けたとても強い同期の方がいたのでとっても緊張しました。プレパの段階でこれはGov.有利のモーションではないかととても弱腰になっていたのですが、案外こういう時の方がいいアイデアが浮かびやすいものですね。警察の信用が失われるという点を主軸に置いて論を組み立てて勝ちました。今回もジャッジの方にプリンシプルはきちんと説明しないとharmがふわっとして聞こえてしまうということを指摘されて、もっとプリンシプルを勉強しなくてはいけないと決意し直しました。
Round 4 “THBT parents from marginalized communities (i.e. racial, ethnic, religious, minorities etc) should send their children to mainstream schools rather than schools exclusive to their own communities.
最後の試合もOppositionで、3勝していたので負けられないと思いとても緊張していました。対戦相手はチームメイトの知り合いだったらしく、今日は知り合いの強い人とよく当たる日だなあと話していました。このモーションを見たときに、”THW make school for LGBT students”や”THBT single sex school is better than co-ed school”などのモーションに似ている!と直感しました。ふたつとも何度かやったことのあるモーションだったので方針と勝ち筋をすぐに見出すことができ、さらに多文化主義的な視点も盛り込んだ良いディベートになったと思います。具体的には①marginalized communitiesの子供たちは言語の壁や風習の差がありいじめに発展する可能性があるため安心して勉強することができない②mainstream schoolの風習に染まると元のコミュニティとの軋轢が生じてアイデンティティクライシスが起こる可能性がある、の2点をポイントとして立てました。相手の方の反論がとても的を射ていて、絶対に負けた…!と思っていましたがなんと勝利することができとても嬉しかったです。
私たちは急遽組むことになったチームだったので4勝しても順位にカウントされるか最後までわかりませんでした。というか、そもそも初対面でここまで相性がいい人と当たると思っていなかったので4勝もできるなんて想像もしていませんでした。なので試合が終わった後、LINEで「これで順位入ってなかったら幻のチームって感じでかっこいいね〜」などと呑気に話していました。結果発表で9位あたりに自分の名前がなかったのでもうだめだと思っていたらまさかの個人4位、チーム1位という素晴らしい成績を収めることができ、チームメイト運の良さに感動しました。高校からディベートをやってきた中で初優勝だったので、とても感慨深かったです。パートナーには本当に感謝してもしきれません。
3. 大会を終えて
1番に感じたのはプレパ中の議論の大切さです。今大会を通じて、私がいかに今まで原稿を作ることにばかり気を取られてプレパ中の議論を疎かにしていたことを痛感しました。今まで私がしてきたプレパは3分経って考えたことをお互いに発表しあいそれを原稿に書き起こすだけのもので、相手の持ってきたアイデアを深めたり時にはそれに反論したりして自分たちの論をブラッシュアップしたりしようという姿勢が自分の原稿を書かなくてはという気持ちが先走ってしまったばかりに欠けていたように感じます。今回たまたまペアを組んでくれた方とプレパをしていく中でいかに良いアイデアを出すために議論が必要であるかを実感し、自分の姿勢を深く反省しています。また、大会を通じてジャッジの方に指摘され続けたImpactがわかりにくい、分析が足りないという点もより一層の努力が必要です。今大会は、今の自分の弱点や未熟な部分をあらためて発見できる良い機会となりました。
一方で、4勝もして優勝までできたことは私の大きな自信となりました。同じインステの同期が1年生大会で次々と入賞していく中、いくらまだ1年生大会だから先のことはわからないと言われてもなかなか入賞できずいい成績も残せない自分に苛立ちを感じディベートに対するモチベーションが下がっていた時期もありました。それでも同期に刺激を受けて一人でスピーチ練を行ったり前の大会の反省をしたり過去のレクチャー資料を調べたりした地道な努力が今回のいい結果に繋がったと感じています。今年のUTDSの同期の皆さんはディベート経験者・未経験者問わず強くて実力のある方が多いので、このような素晴らしい環境で練習できて本当に恵まれているなあと日々実感します。今後も努力を続けて、ディベートをより楽しんでいきたいです。
最後になりましたが、練習をしてくれた同期の皆さん、先輩方、コミの皆様、そして私に英語ディベートの楽しさを教えてくださった高校の恩師に深く感謝し、お礼を申し上げます。
---
今回は以上となります!ねぎたさん、ありがとうございました!
コメント