K. Asano氏による銀杏杯の報告 ~きのこのスープを添えて~

僕はこの男を、内心密かに アジュニア と呼んでいる。敬意を込めて。
いいだろう?かの大魔王にも勝るとも劣らぬその風格。
We told youの重低音。紳士で真摯で謙虚で検挙。広いに太郎で広太郎。
真剣、熱心、聞こえはいいが、ブログに載せるにゃ真面目が過ぎる。代わりに僕らが体を張って、芸を仕込まにゃ気が済まねぇ。
出会って四年も過ぎてはいるが、未だにディベート以外の趣味を知らない。やうやう我こそは、UTDSの誇る次世代のKnight、英国帰りのGF芸人、Kotaro Asano Jr.である!!

文句なくかっこいいんだよなぁ、スピーチ中いつもこういう方向見てるけど。

================

こんにちは!UTDS1年の浅野広太郎です。8/23,24に駒場キャンパスで銀杏杯がありました。以前からずっとブログを書いてみたかったのですが、なかなか書く機会がありませんでした。今回、書き留めておきたい!と思ったことが何個かあったので、生意気ながら自ら志願して、感想文を書かせていただきます。


①大会前(ADI,QDOでのディベート漬け生活)


8/7から8/16までAsia Debate Institute (ADI)という韓国のレクチャー合宿兼大会に参加した後、プサンを経由して8/19,20にはKyushu Debate Open(QDO)に参戦していました。自分のこれまでの人生の中で最もディベート漬けの日々を送っていたと思います。どちらもBPの大会でしたが、とても多くのことを吸収しました。2回ともGF(QDOはRookie)まで勝ち進み、GFでVoteを獲得しながらも負けるというとても悔しい経験をしました。その分銀杏杯ではGFでしっかり勝って優勝したかった。。。


パートナーは幸運なことに高校生時代から知り合いだった池村さんでした。知り合いだったこともあってロールやチーム名もすんなり決定。ただ銀杏杯前日まで東京にいなかったこともあり池村さんとはほぼ一緒に練習できず、そのまま本番に突入することになりました。

九州にて with 岩元。
なんか熱く語ってるけどガン無視されてない?大丈夫?




②大会当日(決勝のジンクス破れず...)


ー1日目ー
Insititutionごとにレジをする必要があり、人数が多いUTのレジを板部さんに頼まれる。R1の前に疲労困憊したのを覚えています。R1が始まるまでの時間、いうて決勝まではいけるでしょうなんて虚勢を張ってパートナーと話していましたが、内心不安でした。


R1:THW ban child beauty contest.(Gov) 試合には勝ったものの、初戦の緊張もあったのか散々なスピーチをしてしまいました。毎回R1は思うようにいいきません。ここは改善すべき大きな課題だと思います。
R2:THW never bail out big failing company.(Opp) とりあえず初戦に勝って落ち着いたこと、そして馴染みのあるモーションだったこともありいい試合ができました。今大会での自分のベストスピーチだったと思います。
R3:THW leaglize surrogancy for profit.(Opp) 議論がかみ合って分析も深まる楽しいラウンドでした。ラウンド中、心が踊ってました。3勝してブレイクを決めました。
R4:THW ban animal experiment.(Gov) まさかのUT対決。ADIでこのモーション解説を聞いていたこともあり、戦略的に勝てたと思います。


結果1位ブレイクできました。素直にうれしかったです。ただブレークナイトにパートナーがいなかったのでさみしさもありました。さらに後述しますが、ブレークシステムの残酷さもまた痛感しました。


くらえっ!! (某裁判ゲーム風)


ー2日目ー
Double-OF:THBT media should not report on suicide.(Opp) 1日の最初の試合、またまた散々なディベートをしてしまいました。負けていてもおかしくないラウンドだったと思います。
OF:THW introduce 100% inheritance tax.(Opp) カウンターモデルを活かせました。しかし2-1のスプリット。いいアナロジーがない時のプリンシプルの立て方が分からず。
QF:THBT developing countries should not host international sporting evets.(Opp) ブレークラウンドでまさかのUT対決。強かった。ラウンド直後に勝った気がしなかった試合でした。
SF:THW abolish plea-bargaining.(Gov) 個人的にかなり不利なサイドかなとディベート前に感じてました。4-3のスプリットで辛くも勝利。いいアナロジーが思いつかないプリンシプルの立て方は未だ模索中です。
GF:THBT opinion polls do more harm than good for democracy. (Gov) 二度あることは三度ある。5-4で負けました。決勝の感想は後述。

浅野 & 池村。どちらもiTVより出席番号が早い、これはいただけない。
ついでにここに写ってる綾鷹くんもアウト。



③大会を通じて思ったこと
まずは幸運にもGFに行けたこと、応援してくれた方々に感謝申し上げます。自分の足りないところをいつも補ってくれたパートナーの池村さん、日々指導してくださる先輩方、そしてGFまで応援してくれた同期のみんな、本当にありがとうございます。運営してくださった先輩方にも感謝申し上げます。


次にブレークシステムについて。自分は何度かブレーク制の大会を経験してきましたが、銀杏杯はUTDS1年全体として挑む初のブレーク制大会だったと思います。感じたのはその残酷さ、、、ブレークできるチームがあればできないチームもある。当たり前のことですが、ずっと一緒にやってきた同期がブレーク落ちしてめっちゃ落ち込んでるという状況に直面するととても辛かった。ブレークナイト後の柴田さんの「みんなと同じくらい嬉しいし同じくらい悲しい」という言葉が未だに心に残ってます。ブレークラウンドは自分たちのためだけじゃなく、そのラウンドに立てない人たちの分まで全力を尽くす義務があると勝手に強く感じました。


3つ目にポジションとしてのリーダー(いわゆるPMとLO)について。今までは、どのスタイルにおいてもリーダーのポジションを避けてやってきました。それは準備時間の少ない中で、きれいなコンストラクティブスピーチをすることに多少なりとも苦手意識があったから。やはりリーダーに求められることは多く、実は今大会でも致命的になりうるミスも何度か犯しました。ですが今大会を通じて思ったのは、感動的なスピーチはリーダーのほうがしやすいかもしれないということです。リーダーは2nd以降に比して反論に時間を使わなくてよいため、自分たちが描きたい世界に集中しやすいと思います。(あくまでスピーチの中で。)自分は理論的・戦略的というより情動的に考えがちなので相対的にリーダーのほうが向いてるのかなと感じました。(あくまで抽象論ですし、やっぱり2nd以降も大好きです笑)何が言いたいのかというと、リーダーも面白いのでこれからは敬遠せずに、チームバランスをみて柔軟にポジションを決めようと感じたということです。


4つ目に決勝の難しさ。決勝まで勝ち進めたことは素直に嬉しい!でも決して満足できないしやっぱりめちゃめちゃ悔しいです。9日間で3回GFで散るのはやはり自分に何かが欠けているんだと思います。自分なりの原因分析としては、体力不足とGFに進んだ時の微妙な達成感による集中力の低下。特に後者が大きいと思います。自分の中ではSFまでとGFでの心の持ち方が170度くらい違います。言語化するのは難しいけど、SFまでは上をがむしゃらに目指す感じ。ところがGFは勝っても負けてもその先にラウンドはもうない。これで最後だーっていう感じです。銀杏杯のGFでは、Oppのケースにプレパ中に想定していなかったことが出てきて、なんか負けたかなってふとラウンド中に思いました。多分その段階で負けてんだと思います。いわゆる”殺気”のようなものが足りないのだと痛感します。(殺気というワーディングは個人的にあまり好きではないですが。)そんな暇があったら反論なりフレーミングなりを考えるべきです。3回のGF、いずれもあと一言つけたしとけば勝ってたよなって思うことが多々あります。でもその一言が出てくるかどうかが全てなわけで、そこが差なんだと思います。
決勝は「オーディエンスを感動させるスピーチをする」ということをモチベーションにした方が強くなるのかなって今は思ってます。今回のGFではいいディベートができなかったと個人的に思っています。でもとてもいいラウンドだった、決勝を見られただけでも銀杏杯に参加してよかった、と言ってくれる先輩や同期がいました。決勝で勝ちにこだわり、さらに自分のベストスピーチをする、それが自分が目指すべき姿だと思います。しかもなぜか決勝はスプリットがめちゃめちゃ多いので、途中で負けるかもと思っても最後の一言まで諦めない心も当然ながら重要かもしれません。ここまでGFについて述べてきたものの、そもそも今後の大会でGFに行けるなんて保証はどこにもありません。チャンピオンになるための正しい努力を謙虚に地道に積み重ねていこうと思います。ご指導よろしくお願いします。


最後にディベートの楽しさについて。銀杏杯Closing cremonyのTDバナナベさんのスピーチがめっちゃ印象的でした。勝ちたいという思いはもちろんモチベーションになりますが、それ以外にディベート自体に楽しさを見出すのも重要だなあと改めて思いました。私はディベートコミュニティーとそこにいる知り合いのディベーターたちが大好きです。ディベート要素に限らず人として本当に尊敬できるからこそ続けているし、続けたがるのだと思います。続けるか迷っている同期がいたら続けてほしい、というのが切なる個人的な願いです。

以上きれいごとを長々と生意気に書いてきましたが、これらの考えはほぼすべて、周りの人の考えを受けたもの、あるいはそのまま受け売りだったりします。こんなことを考える機会を日々提供してくださる皆さん、ここまで読んでくれた皆さんに、感謝申し上げます。



写真のチョイスによってしっかりTokyo Mina 2017を宣伝する、これぞ副ブログ担の心意気。
12月23日(土) 東京大学駒場キャンパスにて開催!


================





アジュニア君はですね、神様みたいないい子なんですよ。自分からブログ書くって言ってくれて、そこから秒速で出してくれましたからね。我々も見習わ....(絶命)
 
この記事の後二ヶ月の間、アジュニア君には更なる歓喜が訪れ、そして更なる試練が舞い降りました。荒れ狂う波の中で、一年生たちは着実に、確実に、その姿を変えてきています。戦う彼らの背中を押すことができるよう、十一月は一年生からの紀行文を驚異的な量投稿して参る所存ですので、今後ともお力添えのほどよろしくお願いいたします。


オラッ、ogu10、俺らもうかうかしてらんねーぞ!退路断っちまったからな!! 早よ更新すっぞ!!

コメント