QDO感想文byかなんちゃん

こんにちは、ブロ担の有田です!
今回はQDOの感想を、私のパートナーで、1年生にしてNovice Grand Finalistになった(本当すごい)かなんちゃんにお願いしました!
ディベートへのひたむきな姿勢、本当に尊敬します...。
それでは早速どうぞ!



UTDS女子は一緒に滞在していました!
楽しかったです(やってたことはスピ練など)!!

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こんにちは、UTDS1年の⽯坂果南です。今回、2018年8⽉18・19⽇に開かれ
たQDO(九州ディベートオープン)についての感想⽂を書かせていただきます。とは⾔っ
ても、結局⾃分のディベート愛についての話になりますが、そういうディベートの⾒⽅もあ
るんだなあ、というくらいの感覚で読んでいただければと思います。
現実の話
まずは、QDO そのものについて書きたいと思います。私は、2年⽣の有⽥先輩と組ん
で参加しました。私がファーストスピーカーをして、有⽥先輩がセカンドスピーカーをする
というチーム構成でしたが、⼤会までにBP を数回しか練習することができなかったため、
先輩の⾜を引っ張るのではないかと⼼配でした。QDO にはアジアのトップレベルのディベ
ーターが集まるという話は聞いていたので、頑張ればぎりぎりノービスブレイクはできる
かな・・・?というくらいの⾃信しかありませんでした。
会場に着くと、いろいろな⾔語が⾶び交っていて、⾃分がどの国にいるかわからない気
分になりました。また、周りの⼈がみんなベテランに⾒えて、緊張感が湧き上がってきまし
た。実は、ADI という他の⼤会と⽇程が被っていたため、UTDS1年でQDO に参加した
のは私だけでした。ベテランが多い中で、いかにアマチュアの私が先輩の⾜を引っ張ること
なく勝っていくか・・・ゴリアテに⽴ち向かうダヴィデみたいに⼯夫と根性で⽴ち向かうし
かない、私はダヴィデになるのだ、と勝⼿に開会式前に決⼼していた記憶があります。
R1では、偶然にも先輩たちが前の夜のディベート練習で扱ったEnvironmental Issues
関連のモーションが出ました。そのため、プレパも順調に進み、R1では無事にいい結果を
得ることができました。しかし、そこでR2という壁に当たりました。モーションがまさか
の「THR all narratives that depict Inseki-Jisatsu as honorable」で、私たちのチームは
Opposition 側でした。アーギュメントが全く思いつかずパニック状態に陷ってしまい、頭
の中が真っ⽩になりました。とりあえず先輩が⽴ててくださったアーギュメントをメモし、
頭の中を整理してみたものの、焦りを払拭することができずにひどく低レベルなスピーチ
をしてしまいました。そのあと、私が⾔い切れなかったところを先輩がカバーしてくださっ
たものの、やはり最下位でした。残り2試合で上位に⼊らないとノービスブレイクができな
いかもしれない、めちゃくちゃ強いチームと当たったらどうしよう・・・と不安を感じたも
のの、とりあえず切り替えて次から頑張ろうと決⼼しました。R3、R4はそれぞれMedicine,
Feminism 系のモーションが出ましたが、先輩が⽴ててくださった強⼒なアーギュメントの
おかげで順調に上位に⼊ることができました。
夜にはブレイクナイトがありました。コミュニケーション能⼒不⾜の私は、ブレイクナ
イトで話し相⼿を⾒つけることにいつも苦労しますが、せっかく世界中から⼈が来ている
のだから、適当にいろんな⼈に”Where are you from?” と尋ねるという戦略をとることにし
ました。そしたら、台湾や韓国出⾝のディベーターと話が盛り上がり、台湾や韓国の⽂化や
社会について学ぶことができました。最初は結果発表が気になって緊張していましたが、話
しているうちに緊張感を忘れしまい、ブレイクナイトを⼤いに楽しむことができました。ま
た、結果としては、私たちのチームは1位でノービスブレイクをすることができ、UTDS の
Institution チームは全員ブレイクすることができました。波乱万丈な1⽇⽬でしたが、無事
に終わらせることができ単純に嬉しかったです。
2⽇⽬は⾊々本戦でした。会場に着くと、1⽇⽬よりもチーム数が少なく、空気は緊張
に満ちていました。朝⾷のサンドイッチは1⽇⽬のものよりも質が⾼かったですが、緊張の
あまりあんまり味わうことができませんでした。
私たちのチームは、なんとかノービスグランドファイナル進出を成し遂げることが出た
ものの、優勝を果たすことはできませんでした。やっぱり優勝の壁は⾼いなあ、としみじみ
感じました。また、試合後、ノービス部⾨でない⽅の決勝を⾒に⾏きました。本当に⾼レベ
ルのディベーターばっかりで、もはや次元が違うと感じました。英語⼒、表現⼒、論理的思
考⼒、知識の量、などあらゆる⾯に置いて優れていて、衝撃を受けました。また、そのスピ
ーチの素晴らしさに感動を覚えた⼀⽅、いつか⾃分もその⼈たちと対等にディベートでき
る存在になりたいと思い、今後はそれまでの何倍も努⼒しディベート⼒を磨いていこうと
決⼼するきっかけとなりました。
精神⾯での話
QDO は、九州⼤学で開かれる⽇本有数の英語ディベートの国際⼤会です。そのため、
九州出⾝の私からしては、それまで参加してきた⼤会の中で最もアット・ホーム感のあるも
のでした。私の故郷である九州に、⽇本中、そして世界中からディベーターが集まり、熱く
ディベートを繰り広げるという現象は実に不思議なもので、この⼤会が九州で開かれたか
らこそ私にこれほどの精神的変化をもたらすことができたのではないかと思いました。
個⼈的な話になりますが、私は⾼校1年⽣の時、同級⽣の何⼈かと⼀緒に英語ディベー
ト部を⽴ち上げました。即興ディベートではなくアカデの⽅のディベートでしたが、周りに
教えてくれる先輩や先⽣がいない中で、試⾏錯誤をひたすら繰り返しながら少しずつ完成
度をあげていった記憶があります。みんなで苦しみ、宿題を後回しにし、睡眠時間を削り、
もう無理じゃないかと頭を抱えながら頑張っていた時のあの情熱はいったいなんだったん
のだろうかと今でも不思議です。あの時の、何も知らないからこその⾃信、失うものがない
からこその情熱は、本当に貴重なものだったなあと今は思います。
しかし、⼤学に⼊るとその情熱の多くを⾃分は失ってしまったと感じました。環境が変
わったせいか、それとも単純に燃え尽きてしまったのかはわかりませんが、⾼校時代の時ほ
どディベートに打ち込むことができなくなってしまいました。しかし、QDO 参加によって、
⾼校時代の時とはまた別の、新たなディベートに対する情熱が⽣まれました。
私はQDO で、⾃分の弱点が明確にわかり、また⾃分と世界のトップディベーターたち
の差を痛感することによって、⽣態ピラミッドでいえば⾃分は⿅とかウサギに⾷われる草
くらいの存在でしかまだないなあと思い知らされました。⼈間ってやっぱり感覚で⽣きる
⽣き物でして、いくら頭の中で⾃分はディベートが下⼿だとわかっていても、本当にうまい
⼈のディベートを⾃分の⽬で⾒て劣等感を味わわないと⾃分のレベルの低さが理解できな
いのです。しかし、⾃分のアマチュアステータスを実感することにより、何もないところか
ら新しい世界に⾶び込んでいくことの恐ろしさと楽しさを思い出すことができました。⾃
分は何も知らなくて、何も失うものはないのだという感覚が蘇り、故郷の九州においてきて
しまっていた情熱を再びあの九⼤の決勝会場で拾うことができました。まるで⾼校の時の
⾃分がディベート愛のバトンを今の⾃分に渡したかのようでした。
本当に素敵な体験でした。
QDO の感想⽂というよりも、ほとんど⾃分の話になってしまいましたが、少しでも多
くの⾼校⽣が、初⼼者であってもQDO みたいな国際⼤会に参加することのメリットを理
解していただければ幸いです。
今は夏休み中ですが、ディベート漬けの毎⽇を送っています。⼤学⽣になったとはいえ、
⾃分はやっぱり英語ディベートに関しては完全なるオタクです。好きなことがあるって本
当に幸せです。みなさんも、何か好きなものを⾒つけ、それに没頭できることを願います。
最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。



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