Icho cup 2018 感想文by菊川くん
こんにちは、ブログ担当の有田です。
さて、ディベートの季節になってきましたね!!夏の大会を書き溜めているので早く消化せねば!とパニックモンスターが起き始めました。(本当にやばい)
今回は銀杏杯の感想を、1年生の菊川くんに書いてもらいました。
本当に素敵な文章で、そして少し切なくなる。
彼にとってこの銀杏杯は、そしてUTDSでの半年弱はどのような色で輝いているのでしょうか?
それではどうぞ!
菊川くんのチーム写真を!
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さて、ディベートの季節になってきましたね!!夏の大会を書き溜めているので早く消化せねば!とパニックモンスターが起き始めました。(本当にやばい)
今回は銀杏杯の感想を、1年生の菊川くんに書いてもらいました。
本当に素敵な文章で、そして少し切なくなる。
彼にとってこの銀杏杯は、そしてUTDSでの半年弱はどのような色で輝いているのでしょうか?
それではどうぞ!
菊川くんのチーム写真を!
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5月のElizabeth杯
6月の成蹊Joint(とPre-GeminiとGemini)
7月のK-Cup
8月のIcho Cup 2018
一介のディベーターに過ぎない私が東大で過ごした一学期間の間だけでこれだけの大会に出場できたことはとても貴重な経験でした。
大会参加にあたってJudgeとして共に参加して下さったUTDSの先輩方、並びに大会前や大会中にJudgeして下さった他大学のディベーターの方々、レクチャーや練習会に度々誘って頂いたKDSの方々にとても感謝しております。
8月8日。舞台は見慣れた7号館。Double Oct-Finalistのアナウンス開始直後、私たちのチームはあえなく散った。労いの言葉をかけてくださる先輩達や同期の声が幾度となく脳内再生される中で、自分の青春が崩れ去るような感覚に陥ったのを今でも鮮明に覚えている。負けた悔しさを通り越して、「自分はディベートを辞めざるを得ない」という絶望感とUTDSでの様々な思い出への名残惜しさを一身に受けていた。
ペアが望月になると告げられたのは、大会1ヶ月前でした。
その時の私は、K-cupの最終試合で散々な試合をしてしまい、大会への苦手意識が芽生えていました。
テスト期間により三週間も練習できず、久しぶりとなった7月末の練習で、私と彼はこのままではマズイと焦りを覚え始めました。
その次に二人揃って練習に参加できたのは試合前日で、その日もコミュニケーションや情報共有、役割分担などにぎこちなさを覚えていました。そもそも自分はペアワークが不得手なため、ペアには常に申し訳なさを感じていました。
そうして迎えた大会初日、ジャッジテストのAC見解で(実はOppとして盗聴されました。笑)自分たちが負けていたと知らされ、「もう一敗しちゃってるとか終わったw」などと冗談を言って、緊張を解していました。
・Round1 Lose (Opp)
Motion: THW ban negative campaigning in political elections.
相手は関西からやってきたチームと対戦。試合後に歓談しているときに、学年の呼び方違うよね、〇〇回生って言うんだ!?とか話していました。(私は試合後に関係ない話をするのが大好きです・・)motionがよく出るdemocracy系だったため、勝ったと思いきや初戦からあえなく負けてしまいました。Kcupから続く連敗が3となり(Judge Test込み)、もう試合で勝つのは無理だと感じるほど落ち込みました。
・Round2 Win (Gov)
Motion: THW force doctors to tell the true condition of illness directly to patients.
相手は前日の練習で負けていたUTのチーム。ペアの望月と話してみたところ、彼は1st speakerの方がいいかもしれないとなったため、ここでroleをスイッチしました。大会中にroleを変えたのは初めてでしたがお互いやりやすくなりました。Medical Ethicsは馴染みが薄く、Soft Stanceで臨んだら、相手と言っていることがほとんど被っていました。結果的には僅差で勝利したため、連敗が3で止まり、ほっとしました。
・Round3 Win (Gov)
Motion: THW force religious schools to provide sex education (including contraception and existence of abortion)
前日にPrincipleの建て方を学ぶ為に先輩に勧めてもらった音源がまさに教育系だったので、それ通りにスピーチしたところ予選の中では一番うまく行きました。相手チームも上手くて、帰国子女だと試合中ずっと思い込んでいました。試合後に聞いたら、海外経験はないとのことでしたのでdelivery頑張ろうと思いました。
・Round4 Lose (Opp)
Motion: THBT social media (i.e. Facebook, Twitter, etc.) should actively remove content that they deem to be fake news from their platforms.
試合開始までずっとargumentが思いつかないと叫んでいました。Opp不利では?と一瞬思いましたが、ACがUTの先輩だったので、何か有効的なargumentがあるはずと考え続けましたが、それに気づいたのはReplyの段階と、時既に遅しでした。相手チームは颯爽と試合後に帰宅したため、私たちはBreak Nightに向かいました。
Icho Cupでは32チーム(今大会は35チーム目まで)がブレイクできるため何としてもブレイクしたいと大会前は思っていましたが、自分のチームの成績が恐らく2勝2敗だったため、きっぱり諦めて他大の方々と歓談していました。Icho杯は全国からチームが集まっているため、普段話せない関西や秋田のディベーターと交流できました。ブレイクアナウンスメントが始まっても、ブレイクは不可能だと思っていたので、ペアと別々に聞いていました。。1位から34位までに呼ばれずボーっとただ時が過ぎるのを待っていました。35チーム目を見届けたら、自分も引退かと思っていた矢先に、私たちのチームが呼ばれました。こんなことあるのかという展開でとても嬉しかったですし、何よりUTDSの同期や先輩が喜んで下さって、いいコミュニティだなーと幸せな気分になりました。
喜びも束の間、最下位ブレイクの相手は1位ブレイクのチームです。KDSの最強コンビと当たるのは御免だと思っていたら、見事に当たりました。
<Break round>・Double Oct Final Lose (Opp)
Motion: THBT CEOs of large corporations should be selected by employees rather than shareholders.
二日目の朝から強い相手とRoundをやるのは、体力的にも精神的にも辛かったです。ラウンドが始まって、相手の綺麗なスピーチに圧倒されながら、緊張する気持ちを押し殺して淡々と自分の役割に徹しました。このラウンドでは自分が1st speakerを担当したため、Replyが終わった瞬間疲れがどっと押し寄せました。
結果は冒頭の通り、Margin5点という完敗でした。ただ自分の中では、あの時の私に出来る全てはあのDouble Octで出し尽くした、そして相手に完敗した。だからこそ負けたという刹那的な感情よりも、ディベートへの未練と清々しさの両方に浸っていました。(ジャッジの方が褒めてくれたお陰で少し気持ちが救われました、今大会でスコアも一番高かったです。)
一つ印象深かったのは、負けた後にパートナーの望月が「今後はよりディベートをやって行きたい」と言っていたことです。自分と参加したこの大会が少しでも彼の成長の糧になったと思うと、少し心が救われました。
大会前から1ヶ月ほどありがとう。
私は大学を休学するという一身上の都合が予め決まっていたため銀杏杯が最後の公式試合になるという心意気で望みました。私以外にもディベートから去る決意を固めたというUTDSや他大のディベーターの声を耳にしました。その一方で、夏休みをディベートに捧げると決意した人も多いでしょう。前者を引き止める意図はないですが、自分にとってのディベートの振り返りを以下に記しておきます。
私はParliamentary Debateという競技に出会って以来、ディベート自体が持つ面白さとディベートに付随する価値(intrinsic & extrinsic value)の両方を感じてきました。後者に関しては、ディベートが多くの人との繋がりや論理的思考の形成に大きく寄与していると今まさに実感しています。前者に関しては、閉会式のTDの先輩が述べたように試合の勝ち負けがディベートを続ける動機ではないです。それは、私が勝つ側の人間であったからなどではなく、むしろ負ける側にいた人間であり続けた方が多くを学び成長できるからです。ディベート界には私がいくら努力しても勝てないと思える人が多数いますが、そうした方々によって負けた瞬間の悔しさや相手の巧さへの憧れなど敗者の感情を抱き、自分が成長出来たと感じてきました。そして何よりも、そうした成長を後押してくれる情報や手助けが大学ディベート界には溢れている、一学期を過ごした私にはそう感じられました。
私にとってこの銀杏杯の思い出は終わりの始まり、Commencementである。
Debateにきっぱり別れを告げ、新たな世界へと旅立つ。大変思い出に残るIcho Cup 2018となりました。
大会運営に携わった方々へ。
素晴らしい大会を作り上げて頂き、本当にありがとうございました。
UTDS一年 菊川
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