Aoyama Women's Cup 2019 報告と感想
こんにちは、UTDS3年の有田です!今回は、現ブロ担の子達にお願いして、12/14に開催されたAoyama Women’s Cup2019の結果報告と感想を書かせていただきます。久しぶりにブロ担に戻れて嬉しい~!そういえば去年のwomen’sもりこさんがしてくださったので、women’sは元ブロ担が書く伝統が生まれつつあるのかも…..
目次
1. 結果報告
2. ディベート界の女性ディベーターをめぐる現状についての追想
3. AWCの感想
1.結果報告
<participants>
【Okita A ( Shiho, Mizuki)】
【Precious Puffy Pancakes (Kanan, Joint)】
【パクチー(Yutian, Kana)】
【モンブラン(Misuzu, Yuri)】
<adjudicators>
平本さん、やがさん、大島さん
<Team Prize>
Okita A (Shiho, Mizuki)
<Speaker prize>
5th best speakers
Mizuki Arita
Kanan Ishizaka
Moegi Matsuo
<Adjudicator Prize>
3rd best adjudicator
Ryo Hiramoto
<Committee>
Tab Director
Minori Hashizume
皆さま、大会お疲れ様でした!
2. ディベート界の女性ディベーターをめぐる現状についての追想
今回の大会では、KDSの田村さんによってディベート界における女性ディベーターについてのアンケートが実施されました。とても画期的な調査で、このような行動をとってくださった田村さんや大会の方々には感謝が尽きません。
私はディベーターとして、とても恵まれた地位にいることを自覚しています。UTDSという大きなインステに所属し、同期にも先輩・後輩にも女性が多く、男性の先輩方や同期ともとても親しくさせていただけている。セクハラのような被害にも特にあったことがなく、女性として、個人として尊敬される場所にいます。このような環境だったからこそ、私は今までディベートを楽しく続けられたのだと思います。
そんな私がディベート界の女性をめぐる現状について口を出すなんておこがましいのかもしれません。ですが、なんとなく吐き出したい気持ちなので適当に呟こうと思います。
ディベート界は、やはり女性ディベーターが男性ディベーターより少ない/もしくはディベートを続けないという状況が客観的に見ても、主観的に見ても存在していると思います。この春、他インステの女性後輩と飲んだ時に、「UTDSは女性の先輩がいるから羨ましい。私のインステにも女性の先輩がいてほしかった」と打ち明けられ、とても心打たれたことを強く覚えています。これはディベート界だけでなくどのような場所においても見られる現象ですが、人というものは性別を条件としたコミュニティを形成しがちです。どれだけリベラルなディベート界でも、インステの中には女性コミュニティ/男性コミュニティというものがある程度見られるのではないでしょうか。それは特に、1年生や2年生に見られるようにも思います。となると、このコミュニティの中でディベートの大会に出たり、先輩からエジュケをしてもらうことも必然的に多くなるのに、女性が少ないと、女性ディベーターにはコミュニティが存在しないから、先輩と仲良くしたり、大会に出場するハードルも男性ディベーターより高くなる。だからこそ、女性が抜けていくと、その流動が止まらず、結果的に男性ディベーターとも垣根を超えて仲良くできる幸運な女性ディベーター以外は残ることができなくなってしまう。
だから、インステに女性が少ないことは問題となるし、女性のコミュニティが存在しないと、女性は女性が抱える問題をディベート界へ発信することが困難となったり、自身をディベート界へと引き止めてくれるような居場所がなくなってしまうのだと思います。
私は決して誰かを責めたいわけではありませんし、この問題に何か画期的な解決策を見いだせるわけでもありません。でも、性別関係なく、ディベート界に何かしらの思い入れのある人たちは、このような現状を意識し、何かしらのアクションをとる必要があると思います。それは例えば、AWCのような、女性ディベータが集まれるような機会を確保することなのかもしれません。もしくは、男性が多いインステにおいて、女性ディベーターのコミュニティを確保することや、先輩が積極的に性別の垣根を超えて女性ディベーターにエジュケや一緒に大会に出る機会を創り出すことなのかもしれません。
その意味で、UTDSは多くの努力をなしているインステであると思います。私が入った時の新歓では男女の数が均衡をとれるよう様々な工夫がなされ、女性ディベーター同士が交流する機会もあります。その結果、大学の女子学生が少なすぎるとthe NY timesで最近批判されたUTであるにも関わらず(悲しい)、女性ディベーターが比較的多いインステとなっているように思います。まぁこれは単に私が自分のインステが大好きなので自慢したかっただけなんですけど(我ながらひどい)、このように各インステがどのようなことをしているか、何に困っているのかとか、もう少し共有されたらいいのになぁと思います。いつでも画期的な解決策って、全く新しいことを生み出すというより、既存のものをいかに応用するかという方が重要な気がするんですよね。
結論何が言いたいかというと、AWCってこういう意味でも素敵な大会だと思うので、ぜひ来年もやってほしいなぁ。
3. AWCの感想
沢山言及したいことがあるんですけど、頑張って2つにまとめました。
(1) 色々エモい大会だったということ
まずは何よりもパートナーについてお話しさせてください。私は今回UTDS同期の志穂とAWCに出場させてもらいました。志穂とは去年もAWCに出場していて、その時はバブルで落ちてしまったのでずっと悔いが残っていました。志穂のすごいところは、私たち、プレパでほとんど話さなくてもお互い何を思ってるかとか、どういうこと話そうとしているかとかがわかっちゃうんですね。だから、プレパでずれたみたいなことも起きないし、お互いがお互いの足りないところをわかって埋め合うことが可能だったんです。だから、自分がするべきことにとても集中させてくれるパートナーであり、ディベート以外でも支え合っている(と私は信じている)友人であるからこそ、彼女と結果を残したいという気持ちは一入でした。
なのに、なんでかR3はプルアップされて6点ラウンドに突っ込まれた時の私の心情を理解して欲しい。周りの先輩たちも「あー…」って反応でした、めちゃわかる。
けど、奇跡が起こるんです。ブレイクアナウンスメントで1位が発表された時、その点数が8点だった時点で、私たちが1位だったことが判明。志穂に、「え、私たちR3、1位だったんじゃ….」っていったら、志穂が突然うつ伏せになって、「そんなことなったら私泣いちゃう…」と言ったまま、2位でブレイクしても彼女はうつ伏せのままでした(笑)。ディベート人生でgeminiのブレイクした時なみの嬉しさでした。
さらに、今回の大会の裏ボス枝るちゃんさやが差し入れをくれて応援してくれたり、ジェイミーがとっても褒めてくれたり、コミだったみのりが私たちよりも喜んでくれたことだったり、どんどん少なくなる同期が、それでもこんな風に応援してくれることは、こんなにあたたかいものなんですね…。
特に1・2年の皆さん、どうか同期は大切にしてください。もちろん先輩・後輩からも沢山のものを得られますし、大切な存在ですが、同期は、皆さんが切磋琢磨し、辛さや嬉しさを誰よりも分かち合える、かけがえのない存在だと、この学年になって特に感じるようになりました。私は同期がいなければここまで必死にディベートをしていないし、励まし合えることもなかったと思います。いつも私のそばにいてくれる同期に、改めて感謝の気持ちをつたえたいです。
(2) BPが大嫌いだったということ
私は、最近になるまでBPで結果を残すことが全くできませんでした。昨年はQDOでルーキーブレイクした以外全てブレイク落ちして、周りの人たちが輝かしい実績を残していく中で焦りを覚えたり、私はディベートに向いていないのだろうと思って泣いた夜はもう数え切れません。それくらい、私はBPが苦手だったし、とても嫌いでした。さらになんなら、ルーキー以外でスピーカープライズもとったことがなかったです。
「諦めなければ上手くなる」という励ましの言葉は、そんな私にとってとても酷なものでした。私はそんなに努力していないかなとか、周りの同期や後輩は私よりも結果を残しているのにとか、他人と比較して劣等感に浸らざるをえなかったんです。
こんな文章を見ると、今回の大会やJBPでの功績の裏の人間がこんな人なのか、と思われると思うんですけど、結果をうまく残せなくて苦しんでいる人たちにはぜひそう思って欲しいと思います。
私は、うまくいかないからディベートをもうやめてしまおうという選択自体は良いとおもいます。人生楽しいことなんていくらでもありますしね。でも、ディベートが好きで、それでもうまくいかないんだという人たちがいるのであれば、こうやって成績を少しずつ残せるようになった人間がいるということが、何か励ましになればと思うのです。もちろん、何も努力をしなかったわけではありません。就活中もジャッジをして勝てるディベーターについて研究したり、リサーチ・先輩に練習を見てもらうなど、その努力の方向性が正しかったからはわからないものの、劣等感に押しつぶされそうになりながら、やれることはやってきたつもりではあります。
でも、私は天才でもなければ、帰国子女でもなく、努力の量に見合わないであろう成績の残し方をしているディベーターだと思います。そんな私が、パートナーに多分に恵まれたこともありますが、こうやってBPで少しずつ成績を残せるようになり、なんとなく好きになれた(でもAsianの方が好き)のは、輝かしい功績やすごいディベーターに目が集まりがちなこのコミュニティにおいて、あってもいい示唆なのかなぁと思います。自分の負の側面をこうやっておおっぴらにするのは、少し恥ずかしいですけどね(笑)。
最後に、AWCのコミ・ACの皆様。今回はこんなに素敵な大会を開いてくださってありがとうございました!
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突然登場2019のブロ担山田です()
実は有田先輩がブログを書いてくれるといってくださる前に一年の子に感想文を頼むということをしてしまったのです…なので一年生の感想文もどうぞ!
こんにちは、UTDS一年の横田と申します。ブログに寄稿させていただけることになり、「私なんかで、いいのでしょうか??」と思いつつもとても嬉しいです、ありがとうございます!!今日は12/14に行われたAoyama Woman’s Cupについて書きます。全体的に他の人のブログと比べて雰囲気が緩いことはご容赦ください。
チームメイトは中高同期のEさんでした。この大会への参加を決めたのはEさんから「woman’s cup 出る?」というラインをもらい、「じゃあ出ます!」という軽い気持ちで参加を決めました。まず私が反省しなければならないことは、翌日の1限の授業を理由に二学期の駒場練に月一回くらいしか出られていなかったことです、、、(時間割を組んだのは自分ですが)。Eさんとは大会のR1で初めて一緒にディベートをし、ファースト、セカンドの順番も現地で決めるという、ドキドキ要素の強い展開となりました。
そして当日。初めて行く青山学院大学は、渋谷駅から結構距離があるということで、もし渋谷駅から行って迷いレジ落ちすると、、、と思い、表参道駅から行きました。表参道からであればほぼ迷わずに行けると思います。Eさんは交通機関の乱れでレジ時間後の到着となりましたが、そのようなやむを得ない理由であればR1に間に合えばOKということで、参加できました。
Woman's Cupでは、モーションは全てフェニミズム系のものです。
R1THW require religious leaders to revise doctrines that undermine gender equality.
CGでしたが、OGとは違う観点のエクステがなかなか出せず、捻り出したものも論が微妙に立っておらず、4位となってしまいました。
R2 TH opposes National Coming Out Day. (It is observed annually to celebrate declaring publicity that you are LGBTQ + people)
COでした。COのセカンドをするのは初めてだったため、過去に見た試合やレクチャーを思い出しながらこういう感じだったかな…と手探りする感じで、議論への貢献度のアピール、全体の議論のまとめと反論、エクステを意識してスピーチしました。ありがたいことに1位が取れました。
R3 TH opposes the trend of tech companies offering egg freezing(unfertilized egg) as employee benefits.
OGでした。Info Slideによるとアップル、フェイスブック、ヤフーなどの会社が始めている、ということでした。そうなんだ、女性の卵子凍結は割とお金がかかるし、それを会社に負担してもらえるのは普通に良くないですか。。。?という考えがプレパ中頭の中をぐるぐる回っており、セカンドの私は結局govとoppのファーストが話している間に考えた、ファーストとあまり関係のない話をしてしまいました…「このモーションは企業か「ほら、この会社はこんなに女性に優しいんですよ」と周りにアピールする材料になり、逆にその企業への社会や政府の監視の目を薄れさせ、それ以外の女性従業員に優しくない要素(長時間労働等)を隠蔽することに加担してしまう」みたいなことを言いました。このラウンドで面白かったのは、OG、CG、COの3組もがUTDSのペアで固められていたことです。CGは2年生の井上先輩と山田先輩、COは当日コミでシャドウの谷さんと伊東くんです。突如として駒場練のような雰囲気のラウンドになったなあと感じてしまいました。このラウンドでは順位が知らされずにブレイクの4チームの発表がされました。UTDSの先輩がブレイクしてとても嬉しかった!
最後に、この大会に参加できたことに感謝いたします!パートナーのEさん、UTDSの先輩、同輩、当日コミの皆様、ありがとうございました。
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