ワールド体験記 その7

犬束です。

一昨日はロシア語、ベトナム語、ラテン語と3つのテストが1日の間にあり、なかなか大変でした。月曜日もテストなので、それに向けて勉強しないと、です。

今回はR7です。

Motion: THBT Western States should recognise the independence of Abkhazia.

1位 Opening Government SWING D 73点,75点
2位 Closing Opposition KNTSU A(ウクライナ)68点,65点
3位 Closing Government HSE MOSCOW C(ロシア)63点,59点
4位 Opening Opposition UNI OF TOKYO A(うち)犬束55点,城谷57点

ここにきて出ました、国際関係。motionがスクリーンに映し出された瞬間に会場が結構湧いていました。アブハジアがどこにあるか、くらいは知っていましたが、全くリサーチしてなかったのでヤバいな…と感じました。
ラウンドルームに行ってから気づいたのですが、HSE MOSCOW Cの人は、Briefingの日に会ってロシア語で少し会話した人でした(自己紹介とか、家族の紹介とかくらいですが)。こんなところで当たるものなんですねぇ。
うちが考えていたargumentは
①グルジアの主権を守る
②ロシアがより過激な要求をするようになる
というものでしたが、…なargumentですね、正直なところ。ラウンド後にあやべ先生とちょっと話したのですが、Oppは「グルジアとアブハジアの民族や宗教の違いだけでは、アブハジアが独立することを承認する必要条件にはならない」というような、そもそも独立とは何かという話や、独立国家としてやっていけるだけの資源などが十分にあるのかという話をするべきだったでしょうね。独立に関係するmotionは一度触れておかなければならないな、と思いました。

PMはアブハジアのstabilityの話をしていました。西欧諸国が独立を承認することで、国際社会からの支援を受けながらインフラ整備を進めることができ、国家としての基礎を築くことができる。それにより意味のない紛争などが起こることを防ぐことができ、アブハジアの平和を保つことができるので、西欧諸国にとって独立を承認することが倫理的に正しいという感じのargumentでした。

LOでぼくが話したのは、①のargumentです。グルジアは主権国家であるから、自国の領土を政府の管理下に置く権利がある。グルジアの領土保全が損なわれてしまう可能性がある限り、他国はグルジアの主権が及ぶ領土に介入するべきではない、みたいな感じです。
あ~、くそargument…。そもそも、アブハジアが独立を宣言したから、グルジアがアブハジアを独立しないように圧迫してるのに、グルジアの主権が…、っていうのはおかしい。より弱い立場にあるアブハジアに関してなら、その主権を守ることが大事だということは言えるだろうけれども。

DPMはコミの人だったようですが、やはりnativeの英語は早くて、メモ取ってる間にどんどん話してしまうのでメモが取りづらかったです。この人が話したargumentのsignpostはreasonable standardと書いてあるのですが、おそらく、例えばセルビアは独立が承認されたのに、アブハジアは承認しないなどとなると、それはダブルスタンダードであり、それよりもひとつの合理的な基準に基づいてアブハジアの独立を承認する方が国際社会の安定という意味でも良いということだと思います。その合理的な基準というのは、自由民主主義国家はself-determinationを尊重するというのが建前であるから、アブハジアが独立を宣言したのである限りその決定を尊重して独立を承認すべし、ということでしょう。

DLOでパートナーに話してもらったのは、西欧諸国が独立を承認してしまうと、すでに独立を承認したロシアと同じスタンスを取ることになり、ロシアがアブハジアや南オセチアで行った軍事介入を正当化してしまうことになりかねない。そうすると、ロシアはそれをいいことに他の地域、例えばチェチェンなどにもどんどん介入して自分のやりたいようにあらゆる事を進めかねない、という感じです。やはり微妙なargument。doubtfulなところが大分あります…。

MGの出したextensionのsignpostはfinancial expensesだったとメモしてありますが、メモが少なすぎて何を言っていたのか正直思いだせません。このときは、POIを考えて結構立ってはいたものの、スピーカーが言っていたことをメモするまであまり気が回りませんでした。

MOの出したextensionもsignpost程度しかメモしていませんが、それを見る限りではどうもグルジアの主権について話していたようです。あれ、同じことを話しているはずなのにこんなに点数が違うものなのか…。

OWがこのディベートをmoral VS sovereigntyとまとめていましたが、何か違う気がしますね、今考えてみると。まず大きなclashとして独立とは何であって、アブハジアが果たしてその条件を満たしていて独立を承認されるに値すると言えるのか、そして次にアブハジアにとって独立することがbenefitをもたらすか、harmをもたらすかという感じでclashするのではないかな、と思います。

このラウンドからcloseなので、個人的に感じたことを書くと、たぶん1位は一番まともなことを言っていたOG、4位は一番argumentがダメダメだったOOですぐ決まって、まあ2位と3位もあまりdecisionは割れなかったのではないかと思います。結構clearに順位が決まるラウンドだった気がします。
それにしても、ラウンド内で一番上が75点、一番下が55点というのは(そして自分がその一番下だというのは)なかなか空しいものがあります。そしてこの点数は自分にとって9ラウンドを通して最低点。あのR6のcriminalise adulteryの時よりもひどい点数だというのは…。あぁ、そんなにダメなスピーチだったか…。

次回はR8です。

コメント

匿名 さんのコメント…
うーん、一口にジャッジといってもいろいろいるし、中にはひどいのもいるからね・・・。

あまり気にすることはないと思うけれど、あえて建設的なコメントをすれば、相性が悪いジャッジは誰にでもいます。

そういうジャッジをどうやってこっちの味方につけるかを考えるのは面白いし、上達のヒントも隠されているよ。
Atsushi さんの投稿…
確かに、ジャッジの視点で考えるというのは重要ですね。
でも、このラウンドの場合はたぶん自分が出した議論がそもそもあまりよくなかったというのが大きかったと思います。
ジャッジの顔を覚えていたらぜひコメント聞きに行きたかったのですが…。
いずれにせよ、要復習です。