ワールド体験記 その8

ヤングマンさんのブログに書いていただいてから訪問者が少し増えたみたいですね。ヤングマンさん、そしてこのブログを訪問していただいている皆様、ありがとうございますm(__)m

前回の更新から結構時間が空いてしまいましたが、今回はR8です。

Motion: THW apply a lower rate of income tax to women.

1位 Opening Opposition SWING H 74点,72点
2位 Closing Opposition UNI OF RIJEKA A(クロアチア)69点,65点
3位 Opening Government UNI OF TOKYO A(うち)犬束65点,城谷67点
4位 Closing Government YEDITEPE A(トルコ)50点,63点

女性に対するaffirmative actionの関係のmotionは何回かやったことがありますが(quota systemなど)、今回のmotionは同じaffirmative actionでも少し毛色が変わったものですね。
まずはcase settingですが、はたしてどれくらいのlower rateにするかということで結構悩みました。あとは、かなり高収入の女性(CEOなど)にも適用するか、というところにも悩みました。とりあえず、liberal democratic countriesですべての女性に男性の70%のincome taxをかけるというsettingに。数値は適当です。こういうのがそれなりに証拠に基づいて設定できるくらいの知識をつけなければ…。
次はargumentで悩みました。quota systemなどのmotionなら、女性の社会的進出などのargumentを出すのですが、所得税を下げるだけで社会進出が進むのだろうか…。プレパ中に考えたargument(というより、出したargument)は、
①男性と女性で同程度の収入が得られるようになる
②女性に働く機会を与える
です。
PMのぼくが①を説明しました。現在は多くの国で、女性はどんなに一生懸命働いても、どんなに長く働いても、男性とは所得の格差がある。それはただ単に彼女たちが女性であるという理由によるものである。彼らが同じくらい働いているのである限り、男性と女性の間では平等な収入があるということは重要である。それ故所得格差の問題はなるべく早く解決しなければならない。各々の企業に男女間で平等な収入を保証するよう求めても、それをしない企業も出てくる可能性があるから、良い解決策とは言えない。ならば、政府が所得税を下げることで税で引かれる金額を減らせば、一番早急に解決できると言える。また、税というのは国民全員のために使われるものだが、女性より高い所得を得ている男性にまで女性の所得から差し引いた税を使うのはおかしい。所得税を減らすことで、減らされた税額分はその所得を得た女性のためだけに使われることになるのでよい、というargumentです。

LOは、まず同程度の仕事をしているなら男性と同じくらいの所得を女性も得ることができるし、そもそも所得税はproportional taxなので問題ない、と反論。LOのargumentは
①problemはそもそも存在しない
②message effect
③社会の発展に影響する
という感じでした。①は、反論と同じ話でしたが、proportional taxなのでOKというもの。②は、女性がより少ない税を払えばすむように政府が配慮するという行為自体が、女性は男性よりも劣っているというmessageを国民に送ることになるのであり、女性はより差別を受けるようになる、というaffirmative actionのOppでよく出てくる議論でした。③はmemoがちょっとしかないので少し自信がありませんが、たぶん現在はただでさえ不況で政府はお金を持っていないのに、税収のかなりの部分を占める所得税を減らしてしまうと政府が行っている社会保障などの制度が成り立たなくなって社会の成熟が妨げられる、というようなものだった気がします。

DPMは、message effectについては、逆に国民の間で現在は女性が差別されているのだという意識が高まってその差別をなくそうという市民レベルでの動きが活発化して差別は徐々になくなるとflipして、③については消費税や法人税など他の税収もあるし、所得税を完全になくすわけではないからそれほど問題にはならない、と反論。
argumentは②を説明しました。現在では女性の方が男性より所得が低いので、結婚して子供が生まれてどちらかが子育てに専念しようとなると、大抵より所得が低い女性の方が仕事をやめることになる。それ故特に既婚の女性が仕事をする機会というのは多いとはいえない。planをとることで、男性と女性で大体同じくらいの収入が得られるようになるので、すぐに女性が仕事をやめようという話にはならなくなり、仕事を続けられる可能性が高くなるので女性が仕事をする機会は増える、というような説明だったと思います。

DLOは、女性が仕事を辞めているのはただ単に個人のchoiceの問題であって、所得格差が問題なのではないと反論して、そのあとは新しいargumentを出すというように言っていた気もするのですが、内容的にはLOとそんなに違う話ではないと思います。④は現在はeconomic crisisが起きて不況の時代なのだから、女性からの所得税収入が30%も減るというのは国家の経済政策にとって大きな影響がある、という話で、⑤はこのplanをとることによって女性に対する国民のattitudeが変わってしまうので、女性の権利向上にとって害にしかならない。平等というのは単に同じ収入を与えるということではなく、同じ収入を得る機会を与えることである、というようなものだったと思います。

MGが出したextensionが、正直なところトンデモargumentでした。1つ目は女性を分析しますと言って、女性は外面がよく見える必要があるから化粧とか服とかにかなりの金を使う、だからとにかくお金が必要なんです!みたいなargumentでした。2つ目はbusiness life of womenというsignpostをつけてた気がしますが、正直何を言ってるのか分かりませんでした。とりあえずそのトンデモ具合に何とも言えなくなりました…。

MOは、男女間の格差があるとしてもなぜ政府がその格差を小さくするために介入しなければならないのか、雇用主に同程度の給料を男女に与えるように強制すればいいじゃん、という話をした後、equalityとは何かについて分析していたようですが、自分のメモが不十分で何を言っていたのかいまいち思い出せません。
Whipは省略します。

ChairはAdam Hetheringtonという方でした。メモと記憶を頼りに考えると、まあ1位と4位は明らかだった気がしますが、2位になれなかったのはやはりargumentが弱かったからでしょう。uniqueness, necessity, workabilityなど突っ込みどころ満載だな…。はぁ~。

余談ですが、ラウンド後にトルコのYEDITEPEの人からかなり気さくに話しかけられました。トルコ人が日本人に好感を抱いているというのが本当であることを実感しました(笑)

次回が予選最後のラウンドですね。

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