Worlds 報告 ③

さてさて、Titech-Cup真最中の今日、みなさんいかがお過ごしでしょうか?おそらく体をお休めになっていると思いますが。どうも、得永です。

今日はなんと、UTDSを代表する我らが大先輩ディベーターである田中さんに、Worldsに関する記事を書いて頂きました!本当にお忙しい中いつもジェントルマンな対応をしていただき、申し訳ございません;;

今回の記事は、昨年一年間の、田中さんにとってのワールズというものが、僕みたいな新米ディベーターにもよく分かる、そしてディベート界の今後への熱い思いも伝わる大変いい記事になっております。それではどうぞ。





遅れて本当にすみません!

遅れましたがワールドの報告をします。
今回は自分はTOKYOAとしてワールドに参加しました。成績とかラウンドの様子などはパートナーのトミー(富永)が書いてくれているので、なにかそれ以外のことを書きます。


ワールドは、自分にとっていろんな意味で本当に大きな意味を持った大会でした。
4年間やってきたディベートの集大成として、世界でどれだけ自分が通用するのか一度試してみたかったというのもありますし、一度リサーチなども含めてひとつの大会に本気で挑んでみたかったというのもあります。また、来年(今年)は専門の勉強を本格的にする予定だったので、ひとつの区切りという意味でも大きな意味を持った大会でした。


最初はワールドには出ないかなと思っていたのですが、いろいろあって富永と組めることになり、それならESLを本気で狙えると思ったので出場することに決めました。といってもそこまで練習できるわけではなく、11月終わりまでは、毎日BBCとかアルジャジーラを聞いている程度でした。
で、メルボルンミニを始めとして、本格的に12月から練習を開始しました。メルボルンミニでは8点と意外といい感じだったので、これはいけるんじゃないかなと思い、その調子で、城谷などに頼んで本郷練習会を土日、法学部の授業がない木曜日などに開いてもらい、練習をしました。これは本当に大きかったです。(余談ですが本郷練習会参加者は本郷練習会ずっと開いてくれてる城谷に感謝しましょう笑)
12月下旬からは本当にディベートばっかという感じで、ずっと音源を聞いたり、エコノミストを読んだり海外メディアをチェックしたりしていました。ここまでディベートばっかやったのは初めてでした笑
はじめはあまりチームワークもしっくりこなかったのですが、このころになるとだいぶあってきて、JAPANBPにはベストのコンディションで挑め、強いチームも出ている中優勝できたのはうれしかったです。


Japan BPも素晴らしかったですねえ

Tanacup。Worldsに向けての準備を着々と進めていらしたのですねえ。


で、その後TANACUPにでて(難しいモーションに苦戦し笑)ワールドにいったのですが、初日はかなり失敗した感じで5点。やっぱ直前に練習をしなかったというのと、初めてのワールドで、緊張したというのもあったと思います。
2日目はなんとか盛り返し、1ラウンドはイラジャにあたったのですが、全てのラウンドでいいディベートができ、12点。特に、1ラウンド目でアメリカ勢3チームを倒したときは本当に気持ちよかったです笑 このときMONASHとかCAMBRIDGEとかも12点あたりという情報があったので、これはきたんじゃないかと思って、夜は飲みに行かずリサーチして寝ました。
・・・・がそうはうまくいかないのが人生笑
3日目は、別にパフォーマンスがわるいというわけではなかったのですが、アメリカの上位チーム、カナダ、イギリス、オーストラリア勢とあたり、2点・・笑
別に、勝てないとは思わなかったのですが、やっぱネイティブの中堅層は強くて後一歩たりないという感じでなかなかうまくいきませんでした。


ブレイクアナウンスメントまで、いやな予感がしていたんですが、それが的中して、即効でホテルの部屋に帰り、寝ました笑
次の日は、みんな観光行っていていなかったので、ホテルの食事が半額になっていて新年で高級シャンパンが飲み放題だったので、昼からたくさん飲んで食べてあとは寝てましたw
高級シャンパンまじおいしかったです笑


あとは、試合を見て帰ってきました。やっぱブレイクラウンドはむっちゃうまいと思いました。音源聞くのお勧めです。ただ、ESLに関しては、上位8チームに関してはさすがと思いましたが、下位8チームに関してはそこまで自分たちと変わらないなと感じたチームも多かったです。最終日にバブルでESLにあたったチームなどもあり、結局そこは運なのかなと思いました。


さて、思ったこと

ネイティブの壁の厚さ
やはり、ネイティブは強いと思いました。12点くらいからは、等比数列のグラフみたいな感じで勝つ難易度が上がってくるような気がします。英語力も違うし、だしてくる議論の切れももやっぱ日本とは違いました。ただ勝てないわけではなく、中堅層ならいい勝負はできると思いました。日本でこのレベルでディベートすることがなかなかできないわけで、そのような環境を作っていけば全然勝てるとは思いました。おそらく日本のトップレベルがネイティブ平均レベル±くらいなんじゃないでしょうか。特にアメリカはレベルが非常に似ていていい練習相手になると思いましたw
音源聞いたり、積極的に海外遠征いったり、あとみんなでがんばって高いレベルの練習会つくっていくしかないですね笑 

ネイティブバイアス
あと、多少はネイティブバイアスというのも感じました。おそらく意識的にあえて差別しているというのではなくて、アジアのアクセントが聞きにくかったり、あたりまえですがネイティブチームのほうが価値観がジャッジにとってうけいれやすいのである程度無意識的に生じてるんだと思います。このネイティブバイアスの壁を突き破るには、しっかり論理を説明したり例をだしたりして、うちらわかってんですよ!むこうより強いですよ!というのを示してやる必要があると思いました。


音源
やっぱ音源聞くのは大切ですね。海外で受け入れられるアイディアと自分たちのが離れていることもあるし、日本だったらない分析とか、あと英語の表現も実に尽くし。自分は大会直前になるまで、音源を聞くってことは殆どしてなかったんですが、聞いとけばよかったなと思いました。1年生は聞きましょう笑 ただ何も考えずに輸入するのはあんまよくないので気をつけて。あと特に理系の人は、BBCとかアルジャジーラとか普段から聞きましょう。


ESLは可能
ちょっと言い訳みたいですが、ある程度のレベルまでいったら、あとは運だとおもいました。自分たちは最終日ネイティブばっかりで、少し運が悪かったと思います。最後のラウンドでオープニングサイドor弱いほうのクロージングに入っていればな、とかも少し感じます笑 確実にブレイクできるレベルまでいければそれでいいというか本来そうあるべき(ネイティブの中堅層と競り勝てるようになればそうなるんだと思います。)ですが、そこまでいかなくてもあと一歩のバブルに食い込んでゆくことは全然可能だと思いました。がんばりましょう!あと、今回日本チームは東アジアの中では上位は韓国や中国より普通に上でした。とりあえず、東アジアはがんばればとれます。


という感じで、悔しい結果に終わってしまったわけですが、自分としてはある程度満足しています(結果は到底満足できるものとはいえないですが笑)。一応事前の練習、本番と自分のディベートができたし、本気で練習できたし、完全燃焼することができたと思います。このような機会をあたえてくれてほんとうにありがとうございます。今年は、ちょっといろいろあるんですが、できるだけジャッジなどで部に貢献、今まで学んできたことを部に還元していきたいと思います。また、パートナーの富永も、本当にびっくりするほど頭よくて、一緒に組めてよかったです、すごくいい経験になりました。ありがとう。

いい感じでUTDSは成長していっているので、これから国際大会で活躍できるチャンスはたくさんあると思います。今回2年生ながらいい成績を残した、富永、佐野、幸松を含め、後輩が世界で活躍し、いつか自分が越えられなかったESLの壁を突破してくれることを願って終わりとさせていただきます。てか突破してくださいね笑 ありがとうございました。

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