ジェミニ杯感想文①栗田

今日は、栗田にジェミニ杯の感想文を書いてもらいました!

<感想>

こんにちは。大きな大会が終わり、一息つけるかと思いきや、テストや進振りに襲われて悶えている栗田です(>_<)

今回、自分はジェミニ杯という大会で紛いなりにも優勝することができたので、感想文を書かせていただくことになりました
ブロガーのFからは「330点の取り方を書け」という理不尽な要求を突きつけられましたが、誠に勝手ながら、どちらかというと自分が感じた ことや、自分のジェミニまでの道のりについて、書こうと思います(技術的(?)なことについては、最後の方にちょろっと書いています)。
駄文ですが、よろしければお付き合いください。

<ジェミニまでの道のり>

最後の学年大会であるジェミニ杯は、自分としては色々とかけていた大会でした。今までの大会では、SF, GFでクソスピーチして負けたり、QFでシングルマザーに陳謝させられた挙句負けたり、SFで勝ったかと錯覚しながらも負けたりと、自分として納得のいく 結果を残せていなかったので、ジェミニこそは優勝したい、ベストスピーカーを取りたい、GFでいいスピーチがしたい、とかなり前から、強く思っていまし た。
思いが強かったが故に、ジェミニまでの日々はかなり濃密で、様々な出来事がありました。それらをうまくまとめ上げることが出来るほどの文章力は自分にはないので、ジェミニまでの出来事やその都度思ったことを、適当に端折りながら、時系列順で書かせていただきます笑

ジェミニ4か月前:チーム決めの方式決定
まず、ここで前提として話しておきたいことは、今回のジェミニでは例年と違い、トライアウトをしないことを、執行部で決定したことです。そしてこの決定の背景には、僕が強くトライアウトに反対したことがありました。
僕がトライアウトに反対した理由は、トライアウトを行わない方が、バランスのとれた強いチームを作れると思っていたから、そして今回のジェミニは自分としては優勝できるチームを作りたいからというのがありました。
正直、かなりわがままな要求でしたし、反対もされましたが、話し合った結果、最終的に合意に至ることができました。
しかし、こういう理由付けで、自分の意見を通してしまったが故に、暗に自分は強いチームを作らなければいけない、というプレッシャーを背負ってしまったように思えます。このことは後に詳しく話ます。

ジェミニ2カ月半前:チーム結成
話は少し飛び、どのようにしてジェミニのTokyo Aが結成されたかについて話します。
自分はジェミニに、部長のぐれーすと、ADIでも組んでいたあつなかと組んで、Tokyo Aとして出場しました。
このチームで初めてラウンドをしたのは、春合宿の時です。
その時、プレパもサクサク進み、ラウンドもうまくいき、個人的になんとなくしっくりくるものがありました。
そこで僕は、このチームで春Tにでないか、と2人を誘いました。とりあえず春Tに出て、チームの相性を確かめよう、と思っていました。こうしてジェミニのTokyo Aは結成されました。

ジェミニ1カ月ちょっと前:春T
その後、1年生が入ってきたりして忙しい時期が続き、あまり練習できないまま春Tにいたりました。
チームの相性を確かめること以外に、個人的に、春Tはメインのベストスピーカーズに入ること、ルーキーのベストスピーカーになること、そしてメインのセミファイナルまで進むことを目標にしていました。
そうして挑んだ春Tですが、結局mainのOFで負けてしまい、メインのスピーカー賞には遠く及ばず、ルーキーでも他3人と同率で4位という成績に終わりました。
そんな中、早稲田のルーキーチームがメインのセミファイまで進んだり、某K大学の某M氏はメインのベストスピーカーズに入ってたりして、自分は正直かなり萎えてました。思えば、ここで自分は色々な不安の種を抱え込んだように思えます。このこともまた後に詳しく話します。

ジェミニ1カ月前:チーム決め
春Tが終わり、いよいよジェミニのチームを確定させなくてはいけない時期になりました。
春Tが微妙な結果に終わり、自分はこのチームのままGeminiに挑むかどうか、正直迷いました。
色々悩んだ末に、最終的に僕がこのチームを選んだのは、このチームでディベートしていて楽しかったから、そしてこのチームはまだまだうまくなれると信じていたからです。
春Tを通じて、色々と課題は見つかったつもりでしたし、練習すればそれらの課題は乗り越えられると、自分は軽く考えていました。

ジェミニ1か月前:暗黒期
しかし、物事そんなうまくいきません。
ここから自分は、春の感想文でお馴染み(?)の暗黒期に突入しました。
この時期は本当に何もかもがうまく行きませんでした。プレパでは、すでに1カ月組んでいるはずなのに、言うことがお互いに伝わらなかったり、 caseが全く立ってない試合が連続したり。そのこともあり、本当に勝てませんでした。先輩に負けるならまだしも、他のGeminiのチームに負ける、 勝ってもいい勝ち方ができない、そういう日々が続きました。体感では、勝率は3割程度でした。
課題を探し、改善しようと色々試みました。プレパの仕方を変えてみたり、ロールを変えてみたり、色々やったものの、尽くうまくいきませんでした。それどころか、チームのパフォーマンスが日々落ち続けているように自分は感じました。
僕自身も、ここ最近では最悪のパフォーマンスでした。反論のキレも悪く、後ろから出すmatterもズレていて、かなり自己嫌悪に陥っていました。
この不調の最大の原因は、チームも自分もマクロな視点がなく、ディベートをプレパの段階で全く俯瞰できていなかったことです。
しかし、それは分かっても、改善するのは中々難しく、うまくいきませんでした。課題はわかっているつもりなのに、全く改善できない自分に、苛立ちが募っていきました。

ジェミニ4日前:転機
ジェミニ直前になり、未だにうまくいかない状況に、自分の焦りや悲観はピークに達しました。
そもそも、自分は春Tで周りの同期が自分よりいい成績を残しているのを見た時から、周りの同期が上手くなっていて、自分がおいていかれている のではないか、という不安を感じていました。その不安が膨らみ、自分は最早他の大学の同期には敵わない程おいていかれているのでは、そんな感覚に襲われて いました。この頃の自分は正直ブレイク出来るかどうかすら不安になり、本気でジェミニに出たくないとすら思っていました。

トライアウトを廃止して、わがまま言ってチームを選んでまでして、ブレイク落ちしたら同期にも先輩にも向ける顔がない。これだけ先輩に時間を割いて練習を見てもらっているのに、上手くなれず、申し訳ない。
自分はこの時期はひたすら自分を責め、上手くなる方法を必死で探し、見つけられず、また自分を責めるという負のサイクルに陥っていました。

しかし、ジェミニの4日前に自分がもらった二点のアドバイスが、大きな転機を自分にもたらしてくれました。
一つ目は、一旦ディベートから離れて、気持ちを切り替えてみては、というアドバイスです。
当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、ジェミニ直前にそのアドバイスは、なかなか言えたものではないと思います。
正直、自分としてはかなり抵抗がありましたが、半日ほどディベートから完全に離れて過ごすことにしました。自分のチームメイトも、疲れてるなら一旦休もう、という感じで、自然と休む流れになったのが救いでした。
すると、少し気持ちが楽になり、何だか頭の回転が良くなり、頭の整理が少し付いたように思えます(これは振り返って気づいたことで、当時は気づいてなかったです笑)
二つ目は、ラウンドごとにちゃんと自分、そしてチームのいいところを探すべきだと。どんなにダメなスピーチでも、前よりはできたことがあるは ず、それをちゃんと見つけていくことが大切だ、ということです。これは、ひたすら自分ができていないことについて考えていたその時期の僕にとってはある意 味革新的なアドバイスでした笑
このアドバイスを受けてラウンドをしたところ、意外と自分が今まで時々やってきたことの延長線上に、今の自分が必要としていたことがあるような気がしました。

こうして、少し気分が楽になり、頭の整理がついた自分は、半分無意識的に思考回路を変更しました。
まず、今までは、完璧なfirstを立てようとプレパしていましが、そうではなく、firstは必要なことだけつぎ込み、僕のスピーチで補う ように考えるようになりました。これは本当は、ジェミニのジャッジテストにfirstスピーカーとして出たときに、セカンドにやってほしいと感じたことで した。それを思い出し、意識を変えました。
他にも、細かく反論すること、フレームすること、マターを取捨選択すること、ソフトすぎるスタンスを取らないこと、勝ち筋を意識して、伸ばすべきところを伸ばすこと、そういう今までの練習や大会でもらっていたアドバイスが自分の中で少し消化されたように感じます。
そして、何よりも大きかったのは、自分としてこのチームでのデピュティーの型というのが、一つ自分なりに完成した、ということです。相手を反 論で潰しきり、相手のベストケースに対応するような分析を大量に投げ込み、相手を上回るためのprincipleを立てる、という仕事を毎回していまし た。もちろん、完璧なデピュティーからは程遠かったですし、いくらでも改善の余地はありましたが、この型は自分にとってうまくいきました。

ジェミニ前日
ジェミニの前日は、早稲田の練習に参加させてもらいました。この時、頭の整理が割とついていたとはいえ、自分としてはまだ満足のいく試合ができておらず、不安が大きかったです。
しかし、この日、自分のチームは見違えるようにパフォーマンスがよくなっていました。反論はキレ、自分のコンストはガッツリハマり、個人もチームもかなり褒めてもらえました。
こうして自分は少し自信を取り戻し、ジェミニ本番に臨むことができました。

ジェミニ当日
そしてついにジェミニ当日。細かく書いているとキリがないですが、とにかく僕自身は調子はよかったです笑
予選は、個人的に比較的悪くはない(もちろんどのスピーチももっと上手く出来たと思っていますが)スピーチをできたように思えます。
危ないラウンドもありましたが、なんとか予選は全勝で、1位ブレイクを手に入れることができました。自分としては、ノービス以来の上位ブレイクだったので、かなり嬉しかったです。

そして、本戦。
OF, QF共に部内戦になったのは、なんとも言えない運命のいたずらでした(梅子もOFが部内戦だったので、何かジンクスを感じますね)が、共に楽しいラウンド(いいラウンドだったかどうかはry)ができたので、よかったです笑

SFは因縁(?)のKeio Aとの対決でした。個人的にはこの試合が今までやってきた試合の中で、一番白熱して、一番楽しかった試合でした笑

なんとか勝ち進み、たどり着いたGF。
体調を崩していたぐれーすが、かなり心配な状況になっていましたが、なんとか最後まで戦ってくれました。その精神力は本当にすごいと思います。まあ、ここらへんはぐれーすが自身の感想で詳しく書いてくれることを期待して、僕はあまり詳しく書きません笑

なんとか戦い抜いて、迎えたクロージングセレモニー。
結果発表で、ベストスピーカー、チャンピオンと呼ばれ、グランドファイナルベストスピーカーであることを知ったときは、本当に嬉しかったです。自分は文章力がないので、上手く伝えられないですが、とにかく嬉しかったです。
周りの人にも祝って貰え、ここまでディベート頑張ってきてよかった、と本気で思いました。

<Geminiを振り返って>

そんな感じで終わったジェミニですが、振り返って思ったことで、上の内容に上手く組み込めなかったことをまとめていきたいと思います。

①チームについて
正直、僕はこのチームでなければ優勝もベストスピーカーもなかったと個人的には思っています。
それはディベートスキル的な面もそうですが、それ以上に精神的な面から見て思います。
もちろん、僕が今回組ませてもらったぐれーすもあつなかも素晴らしく優秀なディベーターです。
でも、それ以上に人格者で、ちゃんと僕にブレーキをかけてくれました。時に自分は焦りすぎて、口調が厳しくなったり、練習に固執してしまった りする場面がありましたが、その時にちゃんとストップをかけてくれ、最後まで楽しくディベートさせてくれたチームメイトには感謝しかありません。二人のお かげで自分は成長出来ましたし、パンクせずに済みました。
また、時として自分はパートナーにプレッシャーをかけたり、キツイ物の言い方をしてしまったことは、本当に申し訳なく思っています。それらの 発言は、全て自分が人間として未熟であるが故の発言だったと思っています。こんな自分を見捨てずにいてくれたことにも感謝しています。
それだけでなく、ぐれーすは、本番で体調を崩しながらも、しっかりとリーダーをこなしてくれました。本当に辛く、大変だったと思います。

②練習について
ジェミニ前の数ヶ月は、駒場が1年生練習の場となっていたため、上級生練習はほとんど部室でのラウンドやプレパ練となっていました。
そのため、何度も先輩方を呼んで練習を見てもらう機会がありました。忙しい中、快く練習を見て下さった先輩方には本当に感謝しています。

③ディベートについて
ディベートの技術的な面については、UTDSの過去の記事や、他の偉大なブログに色々と書かれているので、あまり書き足すことはありません笑
むしろ、自分はジェミニに出るに当たってそれらのブログをかなり参考にしたので、他のブログや他の記事を読むことをお勧めします笑
何か自分が今回得た知見があるとすれば、次の2つだと思います。
一つ目は、チームワークの大切さです。ディベートは一応チームスポーツです。特にasianだと3人もいます。その中で、各々が勝手にやるの ではなく、お互いの弱点をうまく補完するように振る舞うのが大切だと思います。最終的に自分のチームは、あつなかが自分とぐれーすが苦手な相手想定、ディ ベートの大局的な予測をしてくれて、自分はprincipleや反論、caseの見せ方やwordingを担当し、ぐれーすはリーダースピーチでcase のロジックとイラストを出す、という大雑把な役割分担がありました。もちろん厳密な分担は必要ないですが、このような大雑把な分担があるとチームとして機 能しやすいと思います。
二つ目は、色々試すことの大切さです。これは色々な人が散々言っていることですが、本当に大切だと思います。ロールもそうですし、プレパの仕 方も、練習方法も、色々試すことで学ぶことは多いです。今回自分はセカンドをやるにあたって、リーダーやウィップをやった経験がかなり活きました。また、 今まではあまり積極的に活用していなかったのですが、音源を研究したことも、かなり有用でした。

ただ、そういう技術的な面より、自分が今回学んだのは、ディベートとの向き合い方、というところが大きいと思います。
ここで自分が言っておきたいことは、ディベートはある日急激に上手くなったりする、だから壁にぶち当たっていても心配しないで欲しい、ということです(何を偉そうに、って感じですが笑)
本当に自分はジェミニの前日までは、優勝できるようなディベーターではなかったです。どんなにスランプでも、少しずつ蓄積は増えているもので す。それが形となって現れるためには、時間だったり、ある決定的なスキルだったり、考え方の変化だったり、ちょっとしたことが必要な場合が多いのだと思い ます。
そういう意味で、自分が最も悩んでいた時に的確なアドバイスをくれた方には感謝しても感謝しきれないです。

また、何度もアドバイスをくださり、自分がうまくなるための蓄積を作ってくださった先輩方にも感謝しきれません。東大の方はもちろん、普段大 会で見ていただいたほかの大学の先輩方にも感謝しています。特に、人によってはお願いしていないのにわざわざ詳しいリフレクを送ってきてくださったり、何 度かジャッジした上での傾向を分析してくださったりして、本当にありがたかったです。

③最後に
ダラダラと色々と偉そうに書いてきましたが、自分はまだまだ未熟なディベーターですし、だからこそまだまだ成長したいと思っています。
ジェミニはあくまでも一つのステップ(大きなステップではありますが)だと思っているので、今後ともどうかよろしくお願いします。

コメント

匿名 さんのコメント…
結局330点の取り方が分からない、訴訟
匿名 さんのコメント…
溝上w