Sydney Mini 2011

こんにちは。ブログに初投稿させていただく、一年の船渡康平です。
先週末に行われたSydney Mini の報告をしたいと思います。


今回はTokyo A として仲地、船渡の二名が参加しました。
この大会は本来オーストラリアの国内大会ということで、会場にいた非ネイティブは僕たちだけでした笑。
世界大会で上位入賞するシドニー大学や、メルボルン大学などからの参加者が多く、非常にレベルが高い大会です。

学ぶことが多く、実りのある大会であった、というのが一言での感想です。

実はこの大会準備は困難ばかりでした。
今回はレジから二人で準備を進めてきたのですが、たとえば入金の時に、クレジットカードをもっていないため、指定された方法で入金できない僕たちは、コミに直接電話をかけました。しかし、電話越しの相手の言うことがほとんど聞き取れず、こちらの要求を一方的に述べるという強硬手段をとるなどしてしまい、ネイティブとのコミュニケーションに早くも不安を感じたりしていました。

出発までに大した準備もできず、明らかな実力不足で大会に望むことになってしまったため、僕たちは目標として少なくとも1点を獲得することにし、そのための戦略(というか必然?)をサブマリン作戦(潜水艦のように沈んだまま進み、最後に浮上の気配を見せる・・4位を取り続け、最後に良い順位を獲得する)などと名付けていました笑。


8日木曜の四限後に成田へ贅沢にもN`EXを使って向かい笑、シドニーにむけて出発。
飛行機の座席は四列座席に二人、前後も人がいないというかなりラッキーなものでしたが、大会への期待と不安からか二時間ほどしか眠れません。まあなんとか乗り切れるだろうと楽観しますが笑

12月のオーストラリアは初夏ですが、僕は30℃以下なら長袖で対応できるので笑、ほとんど服装には問題ありませんでした。
ホテルに荷物を預け、まず有名なオペラハウスに向かいます。



次に動物園へ。カンガルーがだらけていました。



その日の午後からR1が始まりました。
R1はサブマリン作戦をとる僕たちにとっては強豪チームとあたることのできる唯一のチャンスでした。
モーションは THBTcountries undergoing severe economic crises should suspend democratic government.
でポジションはCOです。
ここで、不当解雇される労働者のharmなどから、井戸さん練習会で教えていただいた労働者保護法、解雇の三原則などのアイディアを思いつくものの、二人とも緊張からか思い通りのスピーチができませんでした。結果は4位。
ラウンド後にはsocialがあり、それなりに楽しんだあとシドニータワーを登ったりしました。


夕方のシドニー大学

翌日は4ラウンドです。


R2はOOで、モーションはTHBT independent boy`s schools which are associated with privileged net works of "old boys" should be forced to accept 50% girls.
OBが具体的にどれほどの強さがあるのか想像しにくく、結局SQ肯定とquater制と同様の逆差別について話しましたが、ここでまれにみるほどのひどいスピーチをしてしまいました。結果は3位でしたが、CGが何故か不在で実質最下位。


R3はCGで、THW grant full independence to Mindanao.
ここで仲地が地理の知識を生かし、即座にミンダナオについて把握して、何のことやらわからない僕に知識を提供してくれました。プレパの結果、アイデンティティ、資源の二つの観点から主に攻める方針に決まりました。
ラウンドの進行も大体予想した通りで、メンバーの仲地が見事なエクステンションを披露してくれました。しかし、結果は3位。予想外にもMOがこちらのエクステンションにengageせず、僕もwhipで押しきれず、結果的に少しラウンド内での重要性を失ってしまった形になってしまいました。


R4はOGで、モーションはTHW ban companies from holding patents which they are not actively developing.でした。二人とまずまずの感触を得たスピーチでしたが、結果は4位。ジャッジの一人にはargumentの重要性が小さいと言われ、もう一人のジャッジには考えは良いと言われ、正直どっちだよと思いましたが、共通して言われたことは説明の仕方、分析の深め方が不十分である、ということでした。


R5はまたもOGになってしまい、先ほどのラウンドの悪いイメージが思い出されます。モーションの前に、「知っておくべきこと」としてペンシルヴァニア州のフットボールチームの不祥事の概要(有名なコーチが10年以上前から性犯罪を犯していたことが判明)が流れました。僕はこれもオーストラリア人流のジョークだろうと考えてざっと眺める程度でしたが、モーションはまさかのTHW abolish Penn State football.
会場からは笑いの渦。仲地と僕はぼそりと「終わった」とつぶやいていました笑。
実際プレパもうまくいかず、7分くらいまで辞退しようかと考えていましたが、結局構造的な問題が存在するからというjustificationと適当に性犯罪のモーションに置き換えてdetterenceの話をすることに決めました。僕は無関係の人が巻き込まれた例として相撲協会の話をしましたが、今考えるとオーストラリアまで行って日本文化の不祥事を説明するのは何かおかしい気がします笑。
結果は4位でした。
OGとして戦ったラウンドでしたが、どう考えてもabolishするのは理不尽だとしか思えません。

二回目のsocialの終了後には、カジノへ行きました。シドニーのカジノは18歳以上で入ることができ、初めて本場のカジノの雰囲気を味わいました。さすがに人が多く、またあまりゲームのルールも知らなかったため、ルーレットやスロットで楽しみました。海外大会ならではの、かなり有意義な経験でした笑。


最終日は午前に6ラウンド目があり、モーションはTHW prohibit industrial action by anyone earning over AUD 80000 per annum.でOO。
AUD80000は日本円で年収約560万なのでなかなか厳しいモーションだと思いましたが、OGオーストラリアの平均年収はAUD33000だよ、AUD80000は管理職だよ、とか言われ、知るかよって感じでラウンドしました。結果は2位で、それなりに上手くいったラウンドでした。

予選ラウンド終了後、ブレイクラウンドの観戦をしましたが、速さについていけないスピーチが多く、歯がゆい思いをしました。前日の睡眠不足もたたり、ちょっと眠ってしまったラウンドも。(音源はちゃんととりました)
ちなみにオーストラリアのブレイクアナウンスメントや表彰式はかなり地味で、日本の大会のような興奮や緊張はほとんどありませんでした笑。

地味です笑

この大会で学んだこと、感じたこととしては主に3つあります。

1.英語力の無さ
ネイティブだから当然といえば当然ですが、彼らのスピーチはスピードが速く、使う語彙の種類も豊富で、印象がかなり違いました。僕たちも発音が悪い、意味がわからないなどとは直接言われることはありませんでしたが(ジャッジの優しさが垣間見える笑)、その差は圧倒的でした。また、速さについていけず、engageに苦労することもあり、POIもあまり立てませんでした。このレベルまでとは言わずとも、せめて聞くことは苦労しないように、ある程度流暢に話すために努力が必要だと感じました。

2.リーズニングの深さ
どれだけ英語が流暢であっても同じことを繰り返しているだけでは勝てないことをADIなどを通じて感じてきましたが、この大会では大多数のディベーターが深いリーズニングのある説明をしていました。毎回ジャッジにコメントをもらいに行くと、アイディアはいいが説明が足りない、視点を変えてみろ、などのアドバイスをもらうことが多く、自分たちの考えの甘さを実感しました。英語力がないから、という前にそもそも思いついていない理由づけも多く、ここにも大きな改善の余地が見られました。

3.具体例の多さ
彼らは具体的な事例についての知識がかなりありました。毎回のラウンドごとに様々な国での政策の例などが少なくとも3つは挙げられていたように思います。R4ではジャッジに、特許により社会に具体的にいかに影響があるのかについて想像しにくかったとコメントされました。そういったことを防ぐためにも、リサーチなどでできるだけ多方面の知識を深めることが必要だと感じました。


3日間という短い期間ではありましたが、行っただけの価値がある大会であったと思います。
この経験を活かせるようこれからさらに努力を重ねます。

こんな未熟な一年生に出場機会をくださった先輩方、ありがとうございました。
そしてパートナーの仲地、迷惑をいろいろかけたけど、ありがとう!


では今後ブログに記事を書くことがあればまた。
長文駄文失礼しました。

コメント

yuki2236tommy さんのコメント…
シドニーお疲れ様。
去年の自分も行ったけど、かなりしんどかったー。
割と地に足がついてる感じが良いねw
ぜひ、世界最高レベルを肌で感じた経験を、今後に生かして下さい。
ido さんのコメント…
おお、お疲れさん。これをきっかけにもっと頑張ってくれ!

ちなみに解雇の4原則ねw