土筆杯感想
紅葉杯の時は、舞カリスのチョキに負けて得られなかったブログ権を今回は幸松さんからいただいたので、11月13日(日)に東京外大で行われた土筆杯についてご報告いたします。
最後の1年生大会である土筆杯は、UTDS内では梅子杯に出られなかった人が活躍できる場所という意味付けもあります。土筆組はみんな、梅子杯に出られない悔しさや成果が出ないもどかしさを感じていました。梅子組が他大にも行ったり3年の先輩にも指導を受けて特訓して上手くなる中、僕たちも負けてられない、上手くなりたいと思って、活発に呼びかけあって空きコマや空いてないコマに集まって先輩方に見てもらったり、プレパ練をしたりして練習しました。冬学期に入ってからのみんなのモチベーションはとても高かったです。(そして今も高いですよ~!!)
個人的に一番モチベーションが高まったのは、やはり梅子杯を観た時、特にUTの代表の4人のスピーチを観た時です。トライアウトの時も上手かったですが、その時よりも段違いに上手く、強いディベーターなっていて、愕然としました。彼らがUT代表で良かったと思うとともに、この1か月の間彼らがかなり努力を積み重ねてきたんだことを痛感し、自分の未熟さや努力の至らなさに改めて気づかされました。そのため、彼らのレベルの高い試合を観ながら、彼らがなぜ強いのか、自分には何が足りないのかを意識するようになりました。僕に足りないもの…語彙力、発音、滑舌、イラスト、2次元の知識など数を挙げればきりがないですが、一番にスピーチを通して何が言いたいのかわからないことが多々あったので、まずはどう勝つかに主眼を置き、闇雲にargumentを並べるのではなく、gov/oppそれぞれ何を示せば勝つのか、何を言わなかったら負けるのかを意識して残りの1週間は練習しました。
僕のhonorable partnerは、なっちゃんこと高村さん。英語めちゃきれい、イラスト力抜群、鋭いアイデア、落ち着きのある分かりやすいスピーチなど、僕が持っていないものを全て持っていて、僕にはもったいないようなパートナーでした。僕はリーダーを務めたのですが、いつもなっちゃんが立て直してくれるので、やりたい放題なスピーチをしていました笑。土筆杯当日はスーツで揃え、UTCのあっちゃん&なっちゃんで頑張ろう!全勝しよう!という気持ちを押しだしました。なんだか周りからは浮いてしまいましたが、結果的に全勝できたことからスーツ効果はあったのかなと信じています^^
honorable partner の高村さんと |
R1: THW force doctors to sell the truth to the patients. (opposition)
Definitionが末期患者だったので、このmotionの争点は患者にいつもright to knowがあるかどうか、そして患者のホスピスや精神面にとってbenefitなのかharmなのかであり、今回は両方でoppositionの方が立っていたので勝つことが出来ました。個人的には、患者の心境の変化の分析などは詳しくできたのですが、構成がかなり分かりにくいスピーチになってしまいました。
R2: THW make child care leave mandatory for all parents. (government)
このmotionにはstakeholderがたくさん考えられます。専業主婦、共働き、母子家庭等といった家族形態に応じて状況が異なるため、各キャラクターのSQAPでの心理変化の分析を詳しくする必要がありました。それなのに僕は最初からお母さん=専業主婦の仮定でスピーチしてしまいそこに至る過程を飛ばしていて説得力に欠けていました。また、相手はどちらかといえばキャリアウーマンを押していたので、ラウンド全体がごちゃごちゃしてしまいました。争点はSQの問題(母親の負担)、そしてAPでのbenefit(母親への負担軽減、父親の子育てへの意識向上)とharm(昇進できない)のどちらが大きいかで、SQの問題が立っていたかつ相手からのAPのpositive harmがあまりなかったため、勝つことが出来ました。
R3: THBT the Internet does more harm than good to children. (opposition)
governmentがdefinitionとgoalを設定し、そのgoalにどちらのサイドが近づけるかを比べあうvalue motionかと思っていたのですが、相手チームはこのmotionを”THW ban Internet under 15.”というpolicyのラウンドに切り替えたので、頭の中の構想が多少崩れてPMスピーチの間中テンパっていました。結局その崩れた構想のままネットのuniquenessばかりを押し続けてしまい、その結果APのharmを一切言わないという致命的なミスを犯してしまいました。相手もAPでいかにproblemが改善するかを言い損ねていたのと、my honorable partnerなっちゃんが相手を上回る深い分析でSQのproblemをぐっと小さくしてくれた上、ネットのbenefitの重要性を出してくれたので、なんとか勝つことが出来ました。
R4: THBT Japan should join TPP (Trans-Pacific Partnership).
motion videoに野田首相が出てきた瞬間、OR全体が「あぁ~やっぱり~」という声とため息があがっていました。今hotな話題ということもあり、若干警戒はしていました^^;それでも人の動き、金の動きなどを分析して7分のスピーチにまとめて言うのはかなり難しいと思います。正直4R目が見学で良かったです笑。特に医療や移民問題についてきちんと語るには具体的な知識が不可欠だと思います。普段のリサーチの重要性を改めて認識しました。
4R終了後はしばらく歓談タイムがあり、お菓子や飲み物が用意されて他校のディベーターと交流する機会がありました。最近はだいぶ他大の顔なじみも増え、会って話すのも大会の大きな楽しみになりました。僕は今回、稲造練習会の時に一緒に組ませてもらってお世話になった成蹊の人ともっぱら話していたのですが、みんなキャラ超濃くて、とても楽しかったです^^
土筆杯はブレイク制ではないので、もうその日のうちに表彰があります。参加人数が多かったためか、なんと20th best speaker / teamから表彰されました。UTで全勝した7チームが全て20位以内に入り、次々と表彰されていったのは、一緒に自主練などをして彼らの努力を知っているだけにすごく嬉しかったです。一方で、すごく努力してきたのに結果が出なかった人もいて、彼らの悔しそうな顔は忘れることができません。
ドンッ! |
個人的には、土筆杯を通して山のように課題が見つかりました。中でも特にSQ, AP, impactの「基本を守る」という基本が未だにできていないのが一番の課題です。次の大会までには練習して改善したいです。でもその一方でUTCは目標の全勝だけでなく6位入賞を果たしたり、僕は初の個人賞もいただいたりして、自信を持てるようになりました。課題と自信の両方が得られた土筆杯は、ディベートの秋の最後にふさわしい大収穫でした。
でも一番の収穫は、土筆杯まで練習を重ねる中で、ディベートがもっと楽しくなっていったことです。先に書いたように、UTの1年はモチベーション高く頻繁に自主練もしていました。お互い新しい視点を出し合い、良いところを認め悪いところを指摘していく中で、みんなどんどん深い分析ができるようになっていくのが目に見えて感じられ、またみんなしっかりしたargumentを立てられるようになっていき、1つ1つのラウンドにやりがいを感じられるようになりました。また、普段の練習、合宿などを通して、1年どうしでとても仲良くなり、UTDSのみんなで過ごす時間も楽しくなっていきました。これからもまだまだこのUTDSのメンバーでディベートできると思うと、すごくわくわくしている今日この頃です^^
最後になりましたが、この場をお借りしていつも支えてくれたパートナーのなっちゃん、一緒に練習してきたUT1年のみんな、自主練をいつも快く見てくれてアドバイスをくださった井川さん、パニさん、金親さん、文さんなど2年の先輩方、他大のみなさん、また、土筆杯の運営に携わった佐野さん方コミのみなさんやジャッジの皆さん、東京外大の方など多くのみなさんに心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
NAの時期もそろそろ終わり、いよいよBPの時期ですね!!またみなさんとディベートできるのを楽しみにしています^^
長文失礼しました。
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