ICUT 感想 by Kiyoshiさん〜ディベートを楽しむ、とは〜

こんにちは〜!ブログ担当の有田です!
最近雨が続いておりましたが、今日はようやくとっても暖かくなりましたね。久しぶりに半袖カーディガンで大学に来ました。
今頃UTDSの何人かはTDOのために台湾におふとぅーしております(ツイッターでこの表現を最近見てからお気に入りなんです)。私はICUTを含め世界大会に出たことがないし、正直いうとあまり興味もなかったのですけど、ブログ担当を始めてからみなさんの感想などを見ていると、来年あたりにぜひ挑戦してみたい、それを鍛錬のモチベにしたいなぁと思っています。でもその前に納得できるまで練習するのみですね。

さてさて、私の話はともかく、今回は我らがUTDSのおしゃれ番長、グルメでレトリックが神かっこいいきよしさんにICUTの感想を書いていただきました!
社会人1年目で仕事に追われる中書いてくださり本当に感謝しております。
それでは、どうぞ〜!!


UTDSアルバムから発掘してきたきよしさん。このサングラスがむしろ眩しい!笑


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どうも、皆さんお久しぶりです。社会人になってから1カ月強が経過しました、川上です。些か遅れましたがICUT2018に参加した感想を書かせていただきます。参考までに、以下の3部構成になっています。Mina Hamada Teppei Shibutaの2人のチームメンバーには大変お世話になりました。感謝してもしきれません。

1. 参加するにあたっての心持ち
2. 実際に大会で得たディベートに関する気付き
3. 大会を終えて思ったこと

1. 参加するにあたっての心持ち
 ICUT2018は自分が学生として参加する最後の大会でした。当時も、そして今も具体的に自分がどんな心持ちだったのかを具体的に明確化できるわけではありません。確実に言えることは、最後の学生大会を愉快で機知に富むチームメイトと最大限楽しみ、思い出に残るようなイベントにしたいと考えていたことです。絶対に準決勝まで勝ち進む、入賞するといった明瞭な目標を建てずにディベートの一瞬一瞬を面白いと思えるように視点を調整することに特徴があったと考えます。
 大会直前にもかかわらず、自分はローマのトレビの泉でコインを投げ入れるか否かを5秒ほど悩むといった状況でした。つまりチームで十分に練習する時間は取れませんでした。そういった要素もあって上記の心持ちになったのでしょう。帰国後の2~3回の練習、大会中のそれぞれの試合での改善点の洗い出しと次の試合への活用の一つ一つを楽しくやることを意識しました。繰り返し楽しくと言っていますが今回の場合、直観に従うことでそれを実現し得たと考えます。深く考えて精密な解を導く代わりにパッと思いついたことをやってみるということです。
大会への心構え・心持ちは個人でバラバラですし一個人でも時間軸で見ると変化するのが一般的でしょう。事実、自分もGemini杯や凌霜杯2017は結果をかなり強く意識して参加したのが懐かしいです(凌霜杯2017は高熱で霜を凌いで終わりました)。如何なる大会でも心持ちに関して重要なことはチームメンバーとの心持ちとうまく調和することでしょう。心持ちなんていちいち口にしないこともあるかもしれませんが自分の本音を深く考えずに共有することは思った以上に効果があります。自他ともに満足感を得るためにも。幸いにも柔軟なチームメンバーに恵まれた私は気軽に自分の思ったことを遠慮せずに言えました。

2.実際に大会で得たディベートに関する気付き
 学年が上がるにつれてディベートへのコミットメントの度合いが減った自分がこのトピックに言及している妥当性はさておき、一つだけ書きます。それは今大会の論題のユニークさと即興ディベートの本質です。
例を挙げると、1試合目は歴史上の傑人の性別を変える・外見をよくするといった自由度の高い日本のアニメ文化の是非を問うような論題でした。正直言って全く詳しくないですし、如何なる創作(絵画、本、映画etc.)もオリジナルに多少の変化を加えていますしそれは、人間の創造性の本質の一部とも言えます。この文化の何がそんなにいけないのかは今でもはっきりと分かってはいません。こんな時は0から考えるのがいいのでしょう。「いや、普通こんなの起こらないっしょ。。。」なんて思ってもストーリーを作ってみようという冒険心といいましょうか。そういったものが大切な気がします。一国の象徴(天皇、王族、首相)の性別・外見を大きく変えたアニメがあったら「なんかまずそうじゃね?」って考えていました(スピーチにうまく落とせませんでしたが)。
即興ディベートは多種多様な論題に触れ・様々な思考の領域に飛び込めることに魅力の一つがあります。今回、「論題のスコープが狭い!」、「重要じゃないのでは」と思ってしまうものが複数ありました。それは恐らく自分の人生でたまたま通ってきた道にそういうトピックが深くかかわってないからです。個人を取り巻く環境・個人の特性の組み合わせにより人生のあり方は無限故に、みんな何かしら「よう分からん」って論題が存在します。そういう論題でも、7分間、誰かにずっと自分の話を聞いてもらえるのがディベートです。誇張すると、自分が関わってこなかった世界に頭の中で旅行しているようなものです。この競技の贅沢さと楽しさを思える本質を覗いた大会でした。

3.大会を終えて思ったこと
 本当に大雑把に言うと楽しかった、という一言に尽きます。チーム名Lindtにちなんで大会後にチョコレートスイーツを食べたりしましたし、そういったことをcoolって思ってしまう自分がいます。予選3試合目でおかしな論題の解釈をして対戦相手の尊敬する先輩たちを混沌に引き込んだり、大会優勝者と対戦できたり目白押しでした。昔の自分だったら結果に悩み、ふさぎ込んでしまうような局面も笑いに昇華されていました。大学生活を通して変わった自分を最後の学生大会で再認知するかたちになりました。
 もう一点、一般論ですが言っておきたいことが御座います。基礎基本大事。これです。自分は学生最後の試合、尊敬する方々に敗れ灰のごとく気持ちよく散ったわけですが1+1並みのことができていませんでした。可視化しづらいもの(privacy, culture, authenticity of a social group etc.)の重要性を説くポジションにいたのですが自分含め多くの方々が得意ではないと思われます。反論はそれなりに(?)して自分のサイドの主張を残すだけで勝ってしまうことが増えます。経験値が上がれば上がるほど。しかし互角またはそれ以上の相手にはそれだけでは絶対に勝てない境界線が存在します。では何をもってこの境界線を押しのけるか。それは相手の土壌で相手を超えることです。皆さん恐らく “Counter productive”という概念に飽きるほど接してきたでしょう。学生最後の大会で基礎の基礎が最も端的な学びだったのは非常に面白かったです。

 皆さんも常日頃、膨大な学びがあるはずです。それを束ねるような基礎の基礎(原理)を見つける・再認識することを楽しんでください。「こんな当たり前のこと、またできてないのはダサい」なんて思わず当たり前なことの威力に感心しその掌握者になってください。こんな駄文ですが書いていて楽しかったですし社会人生活の中で思いがけない気分転換となりました。ここまでお読みくださり、誠に有難う御座いました。

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